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Gap Inc, 2022年1月期 連結決算
米国市場が回復し2ケタの増収、黒字を回復

update: 2022/03/14

Gap,Inc.の2022年1月期は増収、 黒字を回復した(画像は説明資料から抜粋)

Gap,Inc.の2022年1月期は増収、
黒字を回復した(画像は説明資料から抜粋)

「ギャップ」や「オールドネービー」などカジュアルアパレル業態を手掛けるGap Inc,(ギャップ社)の2022年1月期の連結決算は、主力の米国市場が回復し2ケタの増収を達成したほか、前年度の損失計上から黒字を回復するに至った。売上収益はコロナ禍前の2019年度の実績を2%上回った。

「Old Navy」がけん引、オンラインも主力に

The Gap,Inc. 2022年1月期 財務数値一覧(表1)

The Gap,Inc. 2022年1月期
財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は166億7,000万米ドル(約1兆9,170億5,000万円、1米ドル=115円で換算)、20.8%増と2ケタの増収。売上総利益率(粗利率)は39.8%(5.7ポイント増)と大きく改善した。販管費率は35.0%(5.3ポイント減)と低下したこともあり、営業利益8億1,000万米ドル(約931億5,000万円、同)を確保するに至った。税引前利益は3億2,300万米ドル(約371億4,500万円、同)だった(表1を参照)。

地域別の売上高では、「U.S.」(米国)が141億1,700万米ドル(約1兆6,234億5,500万円、同)、21.2%増と好調な推移だった。「Canada」(カナダ)は12億5,200万米ドル(約1,439億8,000万円、同)、28.8%増と2ケタの増収。日本を含む「Asia」(アジア)地域は7億3,000万米ドル(約839億5,000万円、同)、2.8%増と横ばいだった。

チャネル別の売上高では、「Online」(オンライン)が39%で、リアル店舗と並んで主力に成長した。「Strip & Lifestyle Centers」(リアル店舗、アウトレット等)が39%。地域では、「U.S.」が連結売上高の85%を占めている。ブランド別では、「Old Navy」(オールドネービー)が54%と主力になっている。

店舗数が減少、進むチャネルの比率変化

The Gap,Inc. 2022年1月期 地域別・業態別別売上高(表2)

The Gap,Inc. 2022年1月期
地域別・業態別別売上高(表2)

ブランド別の売上高では、「Gap」が40億6,300万米ドル(約4,672億4,500万円、同)、19.9%増と回復した。「Old Navy」が90億8,200万米ドル(約1兆444億3,000万円、同)、20.5%増と好調な推移だった。「Banana Republic」(バナナリパブリック)は19億7,600万米ドル(約2,272億4,000万円、同)、35.2%増だった(表2を参照)。

期末の店舗数は、3,399店(出175、退341。直営2,835、フランチャイズ564)。前期より316店舗減少した。直営は265店減、フランチャイズは51店減だった。北米の「Old Navy」が1,252店(出44、退12)と最も多い。2番手は北米の「Gap」で、520店(出2、退38)。アジアの「Gap」は329店(出12、退23)と減少した。

効率性指標は改善している。商品回転率は3.7。粗利率が改善したことで、交差比率が147.3と向上した。流動性指標はやや低下したが、D/Eレシオは0.5倍と改善した。なお、通期の連結売上収益は、一けた台前半の増収を見込んでいる。                                    

(樋口尚平)

Gap Inc, 2022年1月期 連結決算 米国市場が回復し2ケタの増収、黒字を回復

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