H&M AB、2025年11月期 第2四半期 連結決算──微減収、コストがかさみ減益に
update: 2025/06/30
「H&M」などSPA業態の小売店を展開するH&M(Hennes & Maurits=ヘネス&マウリッツ)AB(H&M社)の2025年11月期第2四半期(12-5月)連結決算は、微減収となった。コスト増が影響し、減益に至った。欧州を除く地域が伸び悩んだ。
主力の「Western Europe」は横ばい、米州やアジア地域が苦戦
連結の売上収益は、1,120億4,700万スウェーデンクローナ(約1兆5,686億5,800万円、1スウェーデンクローナ=14円で換算)、1.1%減の微減収。売上総利益率(粗利率)が52.3%(1.7ポイント減)と減少した。ドル高や輸送費の高騰などが影響した。営業利益は71億1,700万スウェーデンクローナ(約996億3,800万円、同)、22.4%減と苦戦した。
同様に、金融項目控除利益が60億5,300万スウェーデンクローナ(約847億4,200万円、同)、26.8%減と苦戦した。四半期利益も45億4,100万スウェーデンクローナ(約635億7,400万円、同)、27.9%増と減益に至った(表1を参照)。
地域別の売上収益は、主力の「Western Europe」(西欧)が378億9,900万スウェーデンクローナ(約5,305億8,600万円、同)、0.4%増とほぼ横ばいの推移。「Eastern Europe」(東欧)は98億2,600万スウェーデンクローナ(約1,375億6,400万円、同)、3.1%減と苦戦した。日本を含む「Asia,Oceania & Africa」(アジア、オセアニア、アフリカ)は145億1,900万スウェーデンクローナ(約2,032億6,600万円、同)、3.5%減と伸び悩んだ(表2を参照)。
期末の店舗数は、4,166店(前年同期比153減)。主力業態の「H&M」は店舗数が3,706店(同126減)となった。店舗数は減少したが、収益性は低下していない。
(樋口尚平)