H&M AB、2024年11月期 第2四半期 連結決算──微増収、大幅な増益に
update: 2024/07/01
「H&M」などSPA業態の小売店を展開するH&M(Hennes & Maurits=ヘネス&マウリッツ)AB(H&M社)の2024年11月期第2四半期(12-5月)連結決算は、微増収となった。売上総利益率(粗利率)の改善が奏功し、利益が大幅に増加した。「Eastern Europe」(東欧)地域が2ケタの増収と健闘した。
主力の「Western Europe」は横ばい、米州が伸び悩む
連結の売上収益は、1,132億7,400万スウェーデンクローナ(約1兆5,858億3,600万円、1スウェーデンクローナ=14円で換算)、0.7%増とほぼ前年並み。粗利率が54.0%(4.0ポイント増)と大きく改善した。サプライチェーンの見直しや経費の管理がプラスに働いたようだ。営業利益は91億7,500万スウェーデンクローナ(約1,284億5,000万円、同)、67.9%増と大きく改善した。
同様に、金融項目控除利益が82億7,400万スウェーデンクローナ(約1,158億3,600万円、同)、75.3%増と増加した。四半期利益も61億9,600万スウェーデンクローナ(約867億4,400万円、同)、61.9%増と増益に至った(表1を参照)。
地域別の売上収益は、主力の「Western Europe」(西欧)は377億6,500万スウェーデンクローナ(約5,287億1,000万円、同)、1.7%増だった。「Eastern Europe」(西欧)が101億4,200万スウェーデンクローナ(約1,419億8,800万円、同)、15.4%増と健闘した。日本を含む「Asia,Oceania & Africa」(アジア、オセアニア、アフリカ)は150億4,400万スウェーデンクローナ(約2,106億1,600万円、同)、3.1%減と伸び悩んだ(表2を参照)。
期末の店舗数は、4,319店(前年同期比80減)。主力業態の「H&M」は店舗数が3,832店(同61減)となった。財務状態は比較的、安定している。交差比率が改善したが、自己資本比率が減少した。
(樋口尚平)