グンゼ、2025年3月期 連結決算──増収、増益を達成
update: 2025/05/19
グンゼの2025年3月期連結決算は増収、増益を達成した。「機能ソリューション」のほか、新規分野の「メディカル」が収益に貢献した。「アパレル」は増収したが、コスト高などの影響を受けて、減益に至った。
通年アイテム化したインナーウエア「アセドロン」が健闘
連結売上高は1,371億1,700万円(3.2%増)と堅調な推移。「機能ソリューション」「メディカル」「アパレル」が増収となった。「ライフクリエイト」が減収に至った。売上総利益率(粗利率)は31.5%(0.1ポイント増)の微増。販管費率が低下したことで、営業利益が79億2,100万円(16.9%増)と2ケタの増益となった。
同じく経常利益も81億8,000万円(20.8%増)と2ケタの増益を達成した。当期純利益は62億7,900万円(22.9%増)と2ケタの増益となった。「機能ソリューション」は522億400万円(6.6%増)、営業利益72億500万円(19.5%増)で増収増益。収益のけん引役になった。新規分野の「メディカル」は売上高129億4,900万円(10.7%増)、営業利益24億3,000万円(22.0%増)の増収増益と健闘した。
「アパレル」は売上高607億8,200万円(1.1%増)と堅調な推移。営業利益は7億5,300万円(48.6%減)と減少。Eコマースでは、通年アイテムの「アセドロン」やレディスインナー「キレイラボ」が健闘したが、量販店などは残暑や売り場縮小の影響でメンズインナー等が苦戦した。円安や原価、人件費のコスト増が響き、減益に至った。レッグ関連は「サブリナ」が堅調に推移した。
今期の「アパレル」ビジネスは中期経営計画を見直し、来期までの2年間を構造改革期間に位置付ける。収益が期待できるカテゴリーを重点的に強化する。業績見通しは売上高614億円(1.0%増)、営業利益4億円(46.9%減)の増収、減益。効率化を進め、反転攻勢を目指す。
通期の連結業績は、売上高1,400億円(2.1%増)、営業利益85億円(7.3%増)、経常利益83億円(1.5%増)、当期純利益28億円(55.4%減)。1ケタの増収増益を計画している。
(樋口尚平)