MENU
TOP > 財務分析レポート > The Gap,Inc. 2024年1月期 第2四半期 ──減収、黒字を回復

The Gap,Inc. 2024年1月期 第2四半期 ──減収、黒字を回復

update: 2023/09/04

The Gap,Inc.の2024年1月期第2四半期は減収したが、 黒字回復を果たした (画像は説明資料から抜粋)

The Gap,Inc.の2024年1月期第2四半期は減収したが、
黒字回復を果たした
(画像は説明資料から抜粋)

「ギャップ」や「オールドネービー」などカジュアルアパレルを手掛けるThe Gap Inc.(ギャップ社)の2024年1月期第2四半期(2-7月)の連結決算は減収に至ったが、前年同期比の損失計上から一転し、黒字を回復した。総店舗数が減少し、全業態で減収となった。引き続き、「Gap」(ギャップ)業態が大きく減少している。

全業態で減収に至る

The Gap,Inc. 2024年1月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

The Gap,Inc. 2024年1月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は、68億2,400万米ドル(約9,690億800万円、1米ドル=142円で換算)、7.0%減の減収。売上総利益率(粗利率)は、前期の在庫の減損費用がなくなったこともあり、37.3%(4.2ポイント増)と改善した。販管費率はほぼ前年同期比並み。オンラインの売り上げは11%減と減少した。

営業利益は9,600万米ドル(約136億3,200万円、同)。前年の2億2,500万米ドルの損失から黒字回復した。税引前利益は8,800万米ドル(約124億9,600万円、同)。前年の2億6,400万米ドルの損失から黒字回復した。四半期利益は9,900万米ドル(約140億5,800万円、同)。同様に前年の損失から黒字回復した。

The Gap,Inc. 2024年1月期 第2四半期 部門別・ブランド別売上高(表2)

The Gap,Inc. 2024年1月期
第2四半期 部門別・ブランド別売上高(表2)


地域別の売上収益は、主力の「U.S.」(米国)が59億1,300万米ドル(約8,396億4,600万円、同)、4.3%減と苦戦した。主力の「Old Navy」(オールドネービー)をはじめ各業態で伸び悩んだ。「Gap」業態は10億3,800万米ドル(約1,473億9,600万円、同)、2.3%減と減収幅が小さかった。「Canada」(カナダ)は5億5,000万米ドル(約781億円、同)、6.5%減。

業態別の売上収益は、主力の「Old Navy」が37億8,900万米ドル(約5,380億3,800万円、同)、3.6%減と伸び悩んだ。「Gap」は14億4,700万米ドル(約2,054億7,400万円、同)、13.5%減と2ケタの減収。店舗数の減少が大きく影響した。「Banana Republic」(バナナリパブリック)は9億1,200万米ドル(約1,295億400万円、同)、10.7%減だった。

通期も減収の見通し

期末の店舗数は3,456店(137増、78減)。うち直営店舗が2,592店(36増、40減)と減少した。「Old Navy」は1,247店(17増、8減)と微増した。「Gap」は北米が481店(12減)と減少。アジア圏も140店(92減)と減少した。フランチャイズ店が864店(101増、38減)と増加した。ChinaのEC企業、Baozun(宝尊電商)社とのライセンス契約により、現地の店舗がフランチャイズにカウントされている。

財務状況は小康状態だ。商品回転率は3.7(0.5ポイント増)とやや改善した。粗利率の回復で交差比率が改善した。D/Eレシオは0.6倍とほぼほぼ変わらず。総資産が減少した関係で、自己資本比率がやや増加している。

第3四半期も減収傾向が続くと予測。また、通期の連結売上収益は、一けた台半ばの減収になると見越している。Chinaビジネスのライセンス化による影響も考慮している。                                   

(樋口尚平)

The Gap,Inc. 2024年1月期 第2四半期 ──減収、黒字を回復

かまだプリント株式会社 ビッグジョン ダンス ウィズ ドラゴン JIAM 豊和株式会社 株式会社デサント シマセイキ ペガサス シキボウ ゴールドウイン BROTHER ドミンゴ ミズノ株式会社