INDITEX社、2025年1月期 第2四半期 連結決算──主力業態の「ZARA」がけん引、増収増益を達成

update: 2024/09/24

INDITEXの2025年1月期
第2四半期は増収増益に
（画像は説明資料から抜粋

「ザラ」や「ベルシュカ」などカジュアルウエアのSPA業態を手掛けるINDITEX（インディテックス）社の2025年1月期第2四半期（2－7月）の連結決算は、主力業態の「Zara」（ザラ）がけん引役になった。全業態でプラス成長を果たし、前年同期比に続いて、増収増益を達成した。

全業態でプラス成長を達成

INDITEX、2025年1月期
第2四半期 財務数値一覧（表1）

連結の売上収益は、180億6,500万ユーロ（約2兆9,265億3,000万円、1ユーロ＝162円で換算）、7.2％増と堅調な推移だった。売上総利益率（粗利率）は58.3％（0.1ポイント増）と微増。販管費率が30.3％（0.1ポイント減）と抑えられたこともあり、営業利益（EBIT＝税引前利払前利益）が35億4,100万ユーロ（約5,736億4,200万円、同）、11.9％増と2ケタの増益に至った。

同じく、税引前利益も35億9,800万ユーロ（約5,828億7,600万円、同）、10.6％増と2ケタの増益を達成。四半期利益も27億6,800万ユーロ（約4,484億1,600万円、同）、10.1％増と2ケタの増益に至った（表1を参照）。なお、EBITDA（税引前利払前減価償却前利益）は50億4,000万ユーロ（約8,164億8,000万円、同）、8.1％増だった。

業態別の売上収益では、主力の「Zara」（ザラ。Zara Homeを含む）が130億3,300万ユーロ（約2兆1,113億4,600万円、同）、5.4％増と堅調な推移だった。「Bershka」（ベルシュカ）は13億8,200万ユーロ（約2,238億8,400万円、同）、16.7％増と2ケタの増収。「Stradivarius」（ストラディヴァリウス）も12億5,500万ユーロ（約2,033億1,000万円、同）、16.7％増と好調に推移した（表2を参照）。

店舗数は前年同期同様に減少、効率性がさらに向上

INDITEX社、2025年1月期
第2四半期 業態別売上高（表2）

期末の店舗数は5,667店（78減）で、引き続き前年同期から減少している。各業態の売上収益が増加。売り上げの効率性が向上している。主力業態の「Zara」は1,792店（47減）と減少した。「Zara Home」が404店（16減）と減少した。「Bershka」は856店（1増）とほぼ前年同期比並み。「Stradivarius」は847店（2増）と微増した。

財務面は、引き続き安定している。商品回転率が4.8（0.5ポイント増）とさらに改善した。粗利率が微増したこともあり、交差比率も279.8と増加した。自己資本比率はほぼ前年同期比並みだった。当面の不安材料は見当たらない。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

（樋口尚平）