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H&Mグループ、2021年11月期 第2四半期 “上期”連結決算
コロナ禍から回復、増収・黒字回復

update: 2021/07/05

H&Mの2021年11月期第2四半期は 増収、黒字回復した (画像は決算資料から抜粋)

H&Mの2021年11月期第2四半期は
増収、黒字回復した
(画像は決算資料から抜粋)

「H&M」などSPA業態の小売店を展開するH&M(Hennes & Maurits=ヘネス&マウリッツ)グループの2021年11月期 第2四半期(12-5月)の“上期”連結決算は、主力地域で売り上げが回復したほか、オンライン売り上げも伸びたことから増収を達成した。前年同期の損失計上から一転し、黒字回復を果たした。

米国、英国、ロシアが健闘、Chinaが苦戦

H&M、2021年11月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

H&M、2021年11月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は、865億6,900万スウェーデンクローナ(約1兆1,253億9,700万円、1スウェーデンクローナ=13円で換算)、3.5%増。オンライン売り上げは47.0%増と好調に推移した。売上総利益率(粗利率)が50.9%(1.5ポイント増)と改善し、販管費も削減されたため、営業利益27億2,400万スウェーデンクローナ(約354億1,200万円、同)と黒字回復を果たした。(表1を参照)。

金融項目控除損益も22億400万スウェーデンクローナ(約286億5,200万円、同)で利益を確保した。四半期利益は、16億9,700万スウェーデンクローナ(約220億6,100万円、同)だった。

H&M、2021年11月期 第2四半期 地域別売上高(表2)

H&M、2021年11月期 第2四半期
地域別売上高(表2)


主要な地域別は、格差が表われた。主力の「Germany」(ドイツ)は売上高108億9,000万スウェーデンクローナ(約1,415億7,000万円、同)、15.8%減と2ケタの減収。反対に「USA」(米国)は同125億6,400万スウェーデンクローナ(約1,633億3,200万円、同)、31.2%増と回復した。「UK」(英国)が同54億8,000万スウェーデンクローナ(約712億4,000万円、同)、3.8%増と堅調な推移。「China」(中国)は、新疆綿不使用に伴う不買運動の影響もあり、40億1,200万スウェーデンクローナ(約521億5,600万円、同)、8.3%減と苦戦した(表2を参照)。

期末の総店舗数は、4,913店(50増、155減)。日本の店舗数は、117店(2増)。主力業態の「H&M」が4,332店(97減)。「COS」が283店(8減)、「Monki」が113店(10減)、「Weekday」が58店(1増)だった。

なお、「Japan」(日本)ビジネスは、売上高19億7,100万スウェーデンクローナ(約256億2,300万円、同)、7.6%増と増収だった。期末の総店舗数は109店(4増)と増加した。

売り上げの回復と共に、財務面でも改善が見られる。手元流動性比率が高まったほか、D/Eレシオも大きく改善した。商品回転率は微増。粗利率の改善により、交差比率が増加した。                                   

(樋口尚平)

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