書籍紹介
TOP > 業界ニュース > 阪神梅田本店がグランドオープン 阪急うめだ本店と棲み分け、ドミナント戦略で顧客...

阪神梅田本店がグランドオープン
阪急うめだ本店と棲み分け、ドミナント戦略で顧客を創出

update: 2022/04/07

《店頭レポート》

全フロアが揃いグランドオープンした 阪神梅田本店

全フロアが揃いグランドオープンした
阪神梅田本店

エイチ・ツー・オー リテイリング傘下の阪急阪神百貨店が運営する阪神梅田本店が4月6日、グランドオープンした。大きく2期に分けて建て替え工事を進めていた同店は、同日完成した地階の食料品売り場が加わり、グランドオープンを迎えた。同社のドミナントエリアである梅田商圏において、阪急うめだ本店との新たな2店舗体制が整った。

約7年かけた建て替え工事が完了

阪神梅田本店の建て替え工事は2014年からスタート。すでに建て替えを終えていた阪急うめだ本店の手法を参考にし、2期に分けて工事に取り掛かった。店舗の半分ずつを建て替えるメリットは、営業を続けながら工事が進められる点で、売上額は減少するが日銭を稼ぐことができる。

「阪急うめだ本店と 阪神梅田本店の違いを活かすことが課題だった」と話す 阪急阪神百貨店の山口俊比古社長

「阪急うめだ本店と
阪神梅田本店の違いを活かすことが課題だった」と話す
阪急阪神百貨店の山口俊比古社長

旧店舗を取り壊して一からの大掛かりな建て替え工事となった阪神梅田本店は、2018年6月1日に第Ⅰ期棟が先行オープンした。南東側の部分で地下1階、地上9階の10層構造。売り場面積は約2万7,000㎡、総投資額は530億円で、新たに「テラス」と呼ぶ区画にイベントスペースを設け、新しい商材や新規顧客の取り込みを狙った。ミセス層に強い同店だが、第1期棟を機に、30-40代のOL・キャリア層を戦略顧客に設定し、新規の顧客も取り込もうとした点も目新しかった。

第Ⅱ期棟は2021年10月8日にオープンした。店舗西側の大部分に当たる。「毎日が幸せになる百貨店」という当初からのストアコンセプトを踏襲した。熱量の高いリピーターを想定し、「パン、お菓子、イベント」に商品を絞り込んだ1階の「食祭りテラス」、「OMO」(Online Merges with Offline =オンラインとオフラインの融合)の取り組みを強化した点などが特徴だった。

今回は同店の「屋台骨」とも言える食料品売り場が完成し、全フロアが揃った。地下1階フロア全面を使った「阪神食品館」では、4つの商材を強化、充実した。1つ目は、12の新規ブランドを加えた約100mの洋菓子ストリート。2つ目は、19の新規ブランドを加えた計50ブランドの惣菜コーナー。3つ目は、国産ワインとスパークリングワインを強化したリカー売り場。4つ目が、強みにしている生鮮コーナーだ。「日本一の王道のデパ地下ができたと自負している」(阪急阪神百貨店、山口俊比古 代表取締役社長)。

課題は強みの食料品売り場とアパレルの回遊性の向上

阪神梅田本店のグランドオープンで、同社のドミナントエリアである梅田商圏において、阪急うめだ本店との新たな2店舗体制が整った。かねて、「阪急うめだ本店と阪神梅田本店の違いを活かすことが課題だった」と山口社長。高級、ラグジュアリー路線を得意にする阪急うめだ本店、食品を筆頭に日常生活を豊かにすることを重視する阪神梅田本店という明確な個性を持つ2つの店舗で、さらにドミナントエリアでの存在感を強化する。

山口社長はグランドオープンに際し、「不安よりも期待の方が大きい。どうすれば顧客に来てもらえるか、1日1日着実に取り組んでいきたい」と抱負を語った。建て替え工事中は売り場面積が縮小していたこともあり、レストランを含む食品関連の売り上げは店舗全体で半分以下に落ち込んでいた。今後は売り上げの半分強を目指し、主戦力として強化を図る。

アパレルを主体にした上層階と 下層階の食品関連フロアとの 回遊性を高めることが今後の課題

アパレルを主体にした上層階と
下層階の食品関連フロアとの
回遊性を高めることが今後の課題


課題は、アパレルを主体にした上層階と下層階の食品関連フロアとの回遊性を高めること。各フロアにカフェを配置するなど、“タテ”導線の活性化を意識しているほか、前述の「テラス」のほか、「OMO」の強化など、アパレル関連売り場への誘導も進めている。次世代顧客である30-40代のOL・キャリア層へのアプローチもその一環だ。新生「阪神梅田本店」は顧客からどのような評価を受けるのだろうか。                                    

(樋口尚平)

阪神梅田本店がグランドオープン 阪急うめだ本店と棲み分け、ドミナント戦略で顧客を創出

株式会社デサント カイハラデニム ダンス ウィズ ドラゴン TEIJIN PERTEX Elemental ビッグジョン ペガサス シマセイキ ゴールドウイン ミズノ株式会社 ドミンゴ シキボウ かまだプリント株式会社 豊和株式会社