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第40回ベストジーニスト2023
菅田さん、池田さんが共に2年連続受賞
経年変化の味わいや生産者へのリスペクトを語る

update: 2023/11/11

日本ジーンズ協議会が主催する、「ベストジーニスト2023」の発表会が2023年11月9日(木)に恵比寿ガーデンホールにて行われた。「ベストジーニスト」は、ジーンズの良さをより多くの方に知っていただく活動として1984年から始まり、今年で40回目を迎えた。
昨年度に続き、今年もSNS調査によりランダムに選ばれた10~50代までの幅広い世代から“最もジーンズが似合う有名人”を投票してもらい、集計結果により上位男女各1名を決定する『一般選出部門』が選ばれる。ほかに、ベストジーニスト選考委員会により選出される『協議会選出部門』、これからの時代を作る新たな世代からジーンズ・スピリットを感じられる方を選出する『次世代部門』、ビジネスシーンにおけるジーンズの普及に貢献した企業に送られる『協議会選出 特別貢献賞』が選出。さらに今年は『グローバル特別賞』も追加され、全5部門の受賞者が発表された。

一般選出部門 菅田将暉さん、池田美優さん
作り手へのリスペクトを語る

今年の一般選出部門は昨年に続き、俳優の菅田将暉さん、タレントの池田美優さんが2年連続で選ばれた。
元々ファッションに対する造詣が深い菅田さんは、リスペクトしている作り手が製作したジーンズを着用。スエード素材のブルゾンと合わせシンプルなカジュアルスタイルで登壇。
一方、池田さんはかつて日本でブランド展開していたデニムブランドで、現在はタイでしか買えないということで、「このスカートは、バンコクまでこの日のために買いに行きました。日本では手に入らないので、いっぱい買ってきました」と話す。

一般選出部門に選ばれた 菅田将暉さん(写真左)と池田美優さん

一般選出部門に選ばれた
菅田将暉さん(写真左)と池田美優さん

協議会選出部門 松重豊さん、飯豊まりえさん、和田明日香さん
グローバル特別賞 富樫勇樹さん、特別貢献賞 三越伊勢丹

協議会選出部門に選ばれた松重豊さんは、谷中のかばん屋で買物したものをきっかけにその作り手を追っていき出会った福岡にあるジーンズブランドのジーンズを着用。刺し子風のインディゴ染めのジャケットと麻のシャツを合わせた、ナチュラルなアメカジコーディネートで登場。 俳優だけでなくモデルとしても活躍している飯豊まりえさんは、真っ白なTシャツとジーンズというシンプルないでたち。だが、1980年代のアメリカ製のリペア済みジーンズで、穿き込むうちに新たにすり切れた箇所をさらにリペアしてもらったという、こだわりが詰まった一本だという。 料理家の和田明日香さんも、コラボ商品の製作で繋がったデニムブランドに作ってもらったジーンズを着用。かしこまった場所なので、キレイ目なジーンズを穿こうかと思ったそうだが、「普段からユーズドタイプのジーンズを愛用しているので、いつもの姿を見せよう」と思い、今日のコーディネートを選んだ。 バスケットボール男子日本代表の富樫勇樹さんは、スポーツマンらしく白のシャツとジーンズというシンプルで爽やかなスタイリングで登場した。 特別貢献賞には、企業の垣根を超えて連携し、ユーズドデニムをアップサイクルするプロジェクト「デニムdeミライ」を企画した三越伊勢丹が選ばれ、そのプロジェクトリーダーである神谷将太さんが出席した。

写真左から和田明日香さん、飯豊まりえさん、 松重豊さん、富樫勇樹さん、 三越伊勢丹「デニムdeミライ」神谷将太プロジェクトリーダー

写真左から和田明日香さん、飯豊まりえさん、
松重豊さん、富樫勇樹さん、
三越伊勢丹「デニムdeミライ」神谷将太プロジェクトリーダー

次世代部門 市川染五郎さん、莉子さん、叶さん
バーチャル空間で活躍する人にも注目

次世代部門には、歌舞伎俳優の市川染五郎さん、俳優の莉子さん、VTuberの叶さんが演出された。
70年代、80年代ファッションが好きだという市川さんは、デビッド・ボウイやマイケル・ジャクソン、沢田研二を彷彿させるコーディネートで登場。眉毛を隠す個性的なメイクも施し、トータルで70年代、80年代ファッションを見せた。
莉子さんは「ジーンズは普段から着ることはあっても、セットアップできたことがない」ということで、この場でセットアップに挑戦したと話す。 叶さんはVTuberらしく、デニム感が伝わりやすい、白シャツにウォッシュ加工のジーンズというシンプルなコーディネートと登場した。

写真左から市川染五郎さん、莉子さん、叶さん。

写真左から市川染五郎さん、莉子さん、叶さん。

自分で作るからわかる、服のありがたみ
作り手へのリスペクトが高まった

一般選出部門に選ばれた菅田さん、池田さん、協議会選出部門に選ばれた松重さん、飯豊さん、和田さん、富樫さんの6人で行われたトークショーでは、それぞれのジーンズへの思い入れが語られた。 自分でGジャンを縫ったことがある菅田さんは「自分で生地を選び、裁断して、縫ってみて、一通り作ってみたから服のありがたみを知ったし、作り手をリスペクトするようになりました」と話し、次はジーンズ作りもしてみたいと語った。
和田さんは、コラボ商品を企画した時にデニムブランドの代表から「いろんな服がある中で、汚してもいい大丈夫と思えるのはジーンズしかない」と言われて、日常に密着した服だとあらためて実感したと話した。 飯豊さんは「経年変化することを劣化と捉える人もいるけど、それは間違いで自分に馴染んで良い味になるということだと思う」と話し、自分自身の変化もジーンズのように楽しんでいきたいと語った。
松重さんは、今でも若い頃に手に入れたジーンズを穿いていると、若手から「それはいつの時代のですか?」と興奮気味に質問されて、なんだか鼻が高いと笑った。
池田さんは、今年もテレビ番組内でさまざまなジーンズに出会ったことを語り、その中でも03年に殿堂入りを果たした草彅剛さんに勧められ超高額のヴィンテージジーンズを手に入れた話題に。その金額に場内や登壇者たちから「おー」と驚きの声が上がった。
今年のトークショーは、作り手へのリスペクトや、経年変化することと自らの人生観や仕事観を掛けわせた話で特に盛り上がった。

(ファッションライター 苫米地香織)

第40回ベストジーニスト2023 菅田さん、池田さんが共に2年連続受賞 経年変化の味わいや生産者へのリスペクトを語る

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