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グンゼ、佐口敏康 社長──2024年 経営方針
4本の大きな経営方針でステークホルダーに貢献する

update: 2024/01/01

「4本の大きな経営方針でステークホルダーに貢献する」 と語る佐口社長

「4本の大きな経営方針でステークホルダーに貢献する」
と語る佐口社長

グンゼの佐口敏康 代表取締役社長は2024年の新年に臨み、今年の経営方針について、4本の大きな基本テーマを掲げ、各分野で「ステークホルダーに貢献する」という取り組み姿勢を表明した。2023年の重点課題を踏襲した形で、改めて①新たな価値の創出、②資本コスト重視の経営、③企業体質の進化、④環境に配慮した経営、という4つのテーマの実現を目指す。アパレル事業では、市場で独自性を発揮し住み分けのできる“差異化”商品の開発を強化する。

ROEとPBRの改善を目標に据える

今年、2024年は中期経営計画「VISION 2030 stage1」の最終年度に該当する。「変革と挑戦」をキーワードにし、中計の名称にも使っている2030年の礎にするべく、目標達成と収益力の強化に全力を傾ける構えだ。

4本の大きな基本テーマにおける具体的な取り組みは、以下の通り。様々な切り口からステークホルダーを意識した政策をまとめている。

最初の「新たな価値の創出」では、取引先を念頭にする。市場において差別化のできる“差異化商品”の開発を強化するという目標を掲げている。②の「資本コスト重視の経営」では、投資家を意識した。中計でも重視しているROE(自己資本当期純利益率)を高めると共に、PBR(株価純資産倍率)の1越えを目標に据えている。

3つ目の柱、「企業体質の進化」では、従業員を意識した。専門性を重視した“ジョブ型”だけではなく、一般的な従来のメンバーシップ型との併用・バランスを考慮する。継続して新しい商品を開発していくには、熟練の技術者が不可欠。安定雇用が必要な面もある。

最後の④「環境に配慮した経営」は、地域経済や環境へのメッセージを含んでいる。「環境への取り組み自体が社会課題を解決し、かつビジネスにもなるというものを追求したい」(佐口 社長)と考えている。

アパレル事業── “差異化”商品の開発を強化

アパレル事業では“差異化”商品の開発を強化 (写真は昨年ヒットした「イケオジパンツ」)

アパレル事業では“差異化”商品の開発を強化
(写真は昨年ヒットした「イケオジパンツ」)

一方、アパレル事業では、「ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の最大化によるDtoC(Direct to Consumer)ビジネス(への)シフト」をテーマに掲げる。顧客に提供できる“企業の価値”を最大限にすることを目的に、顧客と直接つながりを持つDtoC型のビジネスの確立に力を入れる。

製品に関する施策では、「“差異化”商品の開発を強化する」ことを優先課題に据えた。今年、力を入れる差異化商材の1つが「アセドロン」。芯鞘構造の独自開発の糸を採用しており、吸水や吸湿、速乾といった機能性を持つ。蒸し暑い日本の夏の気候に考慮した根幹商品の1つに位置付ける。

そのほか、昨年人気を集めた機能商品は、メンズの下着「イケオジパンツ」。中高年の少量の尿漏れに対応した機能インナーで、商品名も含めリニューアルした施策が成功した。2024年春夏シーズンの受注量は前年同期比104%増で、支持が着実に増えている。                                    

(樋口尚平)

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