カイタックトレーディング チームキットカンパニー、2019年春夏展示会
メンズ・レディス共通のオリジナルプリント生地を採用
update: 2018/09/21
《展示会レポート》
カイタックトレーディングのチームキットカンパニー(京都市)は2019年春夏シーズンにおいて、メンズ・レディス共通のオリジナル柄のプリント生地を初めて採用する。他社の商品との同質化を避けるための試みだ。
今秋は順調な立ち上がり
同社の2018年秋冬シーズンの立ち上がりは順調のようだ。引き続き、百貨店からの出店オファーがあるそうで、ミッシー・ミセス層を主要顧客にするレディスブランドの中では健闘していると言えるだろう。
従来の展示会は、春展と夏展の2回に分けて開催していたが、今回は春夏展(1-6月の展開)として1シーズンにまとめて提案した。店頭のMDが組みやすいように、1回の展示会に集約した。全体の品番数は増えているというが、必要なアイテムいと不必要なアイテムを見極め、適正な品番数にする機会になると捉えている。
19年春夏シーズンでは、メンズ・レディスに共通したオリジナル柄のプリント生地を採用した。東京および京都で開催した展示会では、卸先や百貨店、ネット通販大手などの来場者から高い評価を受けたという。レディスブランド「GRNDMA MAMA DAUGHTER」(グランマ ママ ドーター)では、スカート、ワンピースに同生地を使用した。メンズブランド「KATO’」(カトー)では、シャツに採用した。今後は、ポップアップショップなどで、プリント柄を描いた作家を迎えた店頭イベントも計画している。
そのほかレディスでは、今夏にトレンドの1つだった“麻”素材を使用したアイテムを拡充している。メンズではジーンズが核アイテムだが、カジュアルテイストのパンツや、ディテールにこだわったシャツなども企画した。
フォーマルシーンを想定するレディスの「TORO」(トロ)ラインでは、シルエットにゆとりのある“サルエルパンツ”を企画した。昨今のジーンズでは、ボディーコンシャスのスキニーと、ゆったりシルエットのワイドパンツに売れ筋が二分している。トロピカルウールを使用したサルエルパンツは、こうしたワイドパンツのトレンドがカジュアルに派生した一例と考えられる。機能的で穿きやすいパンツが、ジーンズの延長線上で市民権を獲得しつつある。
上代設定は、一部の商品で上がっているが、全体ではほぼ前シーズン並み。端境期品の企画を提案するかどうか、検討中である。
(樋口尚平)