MENU
TOP > 業界ニュース > INDITEX(インディテックス社)、2017年1月期 連結決算 「ZARA」が貢献し、増収増...

INDITEX(インディテックス社)、2017年1月期 連結決算
「ZARA」が貢献し、増収増益に
全業態で前年比をクリア

update: 2017/04/19

《財務分析レポート》

インディテックス、2017年1月期 財務諸表(表1)

インディテックス、2017年1月期
財務諸表(表1)

「ZARA」(ザラ)や「Bershka」(ベルシュカ)ブランドなどを展開するアパレルSPA企業、INDITEX(インディテックス社)の2017年1月期(2016年度)連結決算は、主力業態の「ZARA」が2ケタ増と貢献するなどし、増収増益を達成した。売上高総利益率(粗利率)が減少したものの、販管費率が低下したこともあり、利益を確保した。

連結売上高が約2兆8,000億円に

連結売上高は、233億1,100万ユーロ(約2兆8,206億3,100万円、1ユーロ=121円で換算)、11.5%増と2ケタ増だった。日本円で3兆円の大台が現実味を帯びてきた。営業利益(EBIT=税引前利払い前利益)は、40億2,100万ユーロ(約4,865億4,100万円、同)、9.4%増と堅調な推移だった。当期純利益は、31億5,700万ユーロ(約3,819億9,700万円、同)、9.8%増と2ケタ近い伸びだった(表1を参照)。なお為替レートは、期末(1月31日)時点の数値を使用した。

期末の店舗数は、279増の7,292店(うちフランチャイズが978店)。主力業態の「ZARA」が95増の2,067店(同236店)を占める。「Bershka」が37増の1,081店(同162店)、「Stradivarius」(ストラディバリウス)が44増の994店(同182店)、「Pull&Bear」(プル・アンド・ベア)が37増の973店(同144店)と続く。日本市場では、期末の店舗数が152店。うち、100店が「ZARA」業態である。

インディテックス、2017年1月期 部門別売上高(表2)

インディテックス、2017年1月期
部門別売上高(表2)

業態別では、主力の「ZARA」が153億9,400万ユーロ(約1兆8,626億7,400万円、同)、13.0%増、営業利益が27億6,400万ユーロ(約3,344億4,400万円、同)、12.7%増で、2ケタの増収増益を達成した。店舗数の増加も後押ししたが、引き続きけん引役になっている。2番手は「Bershka」で20億1,200万ユーロ(約2,434億5,200万円、同)、7.3%増、営業利益が3億3,300万ユーロ(約402億9,300万円、同)、11.4%増で「ZARA」同様、増収増益を達成した(表2を参照)。

地域別では、「Europe ex‐Spain」(欧州・元スペイン地域)が102億3,300万ユーロ(約1兆2,381億9,300万円、同)、11.3%増で全売り上げの約40%を占めている。「Spain」(スペイン)本国は39億3,900万ユーロ(約4,766億1,900万円、同)、6.5%増だった。日本を含むアジアおよびその他地域は、55億7,100万ユーロ(約6,740億9,100万円、同)、13.4%増と好調だった。なお、日本地域単独の売上高は公表されていない。

財務面は安定している。粗利率が0.8ポイント減少し、商品回転率は0.1ポイント減少した影響で、交差比率が低下しているが、依然200台をキープしている。D/Eレシオは無視してもいい水準で、手元資金も比較的、潤沢である。

(樋口尚平)

シマセイキ ゴールドウイン カイハラデニム 豊和株式会社 シキボウ ペガサス ダンス ウィズ ドラゴン 株式会社デサント かまだプリント株式会社 ドミンゴ ミズノ株式会社 ビッグジョン