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主要上場国内アパレル企業7社+1社、2022年2月期 連結決算まとめ
コロナ禍の影響から復調、増収増益の傾向に

update: 2022/04/25

主要上場アパレル企業7社の 2022年2月期は増収増益基調に (画像はTSIホールディングスの説明資料から抜粋)

主要上場アパレル企業7社の
2022年2月期は増収増益基調に
(画像はTSIホールディングスの説明資料から抜粋)

国内の主要上場アパレル企業の2022年2月期(2021年度)の連結決算が出揃った。アパレルを主力にする上場アパレル系企業7社の2月期本決算をまとめている。小売店出身のSPA企業、しまむらも一覧表に加えた。参考に、第2四半期を迎えたファーストリテイリングの業績結果も列挙している。全般的に、コロナ禍からの復調が目立つ結果となった。

過半数の企業がプラス成長を達成

主要上場アパレル企業7社、 2022年2月期 連結決算数値一覧(表1)

主要上場アパレル企業7社、
2022年2月期 連結決算数値一覧(表1)

対象にした企業はオンワードホールディングス、TSIホールディングス、アダストリア、三陽商会、バロックジャパンリミテッド、パルグループホールディングス、しまむらの7社(順不同)。いずれも2022年2月期決算の企業である。参考に、第2四半期を迎えたファーストリテイリングも一覧表に加えている。

全社共に過去2年間は、コロナ禍のマイナスの影響に悩まされてきた。リアル店舗が閉鎖を余儀なくされ、短期間に収益が著しく減少した。コロナ禍の影響をあまり受けないECビジネスなどの強化を進めた事もあり、徐々に業績が回復。2021年度はおしなべて増収増益の企業が過半数を占めるに至った。

オンワードホールディングスは減収、経常段階で黒字を回復した。主力の国内アパレル事業の赤字が大幅に縮小した。営業損失が前期の132億円から12億円と縮小した。売上高は1,205億円(0.3%減)とほぼ前年並み。ライフスタイル事業が増収増益と健闘した。売り上げは379億円(8.7%増)、営業利益が25億円(189.6%増)と大幅な増益となった。再編中の海外事業が足を引っ張った。アパレルの売上高が178億円(52.4%減)と約半減。全体の営業損益は14億円(前期は67億円の損失)と縮小したが、黒字転換できなかった。

TSIホールディングスも黒字を回復。構造改革も功を奏し、営業利益が過去最高を記録した。カテゴリー別では、ゴルフ・ストリート事業が予算比を大きく上回り、収益に貢献した。EC事業は392億円(0.5%減)だったが、リアル店舗では百貨店が138億円(10.7%増)、非百貨店で607億円(7.0%増)と健闘した。

アダストリアは増収増益と好調な推移だった。主力ブランドの「グローバルワーク」が377億円(11.6%増)とけん引役になった。国内のWEB事業も574億円(6.8%増)と堅調に推移した。三陽商会は増収を達成したが、コロナ禍の影響で計画値は下回った。損益面では、営業損益の額が大きく縮小した。今期は黒字化を目指す。バロックジャパンリミテッドはほぼ計画通りの売り上げ。国内は増収増益と健闘した。店頭売上は374億円(16.6%増)、EC売上も104億円(10.6%増)と2ケタ増となった。

しまむらは増収増益を達成した。主力の「しまむら」をはじめ、「アベイル」や「バースディ」も収益に貢献した。業態別では、「しまむら」がけん引役になった。売上高4,401億1,800万円(6.8%増)と堅調な推移だった。

ファーストリテイリングの第2四半期は増収増益。売上規模は過去3年間で大きく伸びてはいないが、利益率が改善している。営業利益は過去最高を更新した。欧米ビジネスも好調に推移したほか、東南アジアのビジネスは過去最高の売上収益、営業利益を確保するに至った。                                    

(樋口尚平)

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