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INDITEX、2022年1月期 第2四半期 連結決算
コロナ禍の影響から順調に回復、増収・黒字転換

update: 2021/09/21

INDITEXの2022年1月期第2四半期は増収を達成、 黒字を回復した(画像は説明資料から抜粋)

INDITEXの2022年1月期第2四半期は増収を達成、
黒字を回復した(画像は説明資料から抜粋)

「Zara」や「Bershka」などカジュアルアパレル業態を展開するINDITEX(インディテックス社)の2022年1月期第2四半期(2-7月)の連結決算は、コロナ禍の影響から順調に回復し、増収を達成した。戦略的に進めてきたデジタル政策も後押しした。99%のリアル店舗が営業できたことも大きかった。損益面では前年同期の損失計上から一転、黒字転換を果たした。

主力の「Zara」業態がけん引役に

2022年1月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

2022年1月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は、119億3,600万ユーロ(約1兆5,516億8,000万円、1ユーロ=130円で換算)、48.6%増と大幅な増収となった。一昨年の2019年度上半期の実績(128億2,000万ユーロ)は下回った。トップラインの回復で売上総利益(粗利)も増加、粗利率も57.9%(1.7ポイント増)と改善した。相対的に販管費率も下がったため、営業利益(EBIT)が16億8,500万ユーロ(約2,190億5,000万円、同)と黒字転換した。

同様に、税引前利益16億4,300万ユーロ(約2,135億9,000万円、同)、四半期利益12億7,200万ユーロ(約1,653億6,000万円、同)を確保するに至った。EBITDA(利払前税引前減価償却前利益)は31億100万ユーロ(約4,031億3,000万円、同)、108.7%増と倍増した(表1を参照)。

業態別の売上高では、全業態で2ケタの増収を達成した。主力の「Zara」(ザラ)が84億8,800万ユーロ(約1兆1,034億4,000万円、同)、53.4%増と好調に推移した。収益の柱を支える主力業態がけん引役となった。「Pull & Bear」(プル・アンド・ベア)は7億8,600万ユーロ(約1,021億8,000万円、同)、36.0%増。「Bershka」(ベルシュカ)も9億1,900万ユーロ(約1,194億7,000万円、同)、32.8%増と同様に好調な推移だった。「Stradivarius」(ストラディヴァリウス)が7億8,200万ユーロ(約1,016億6,000万円、同)、55.8%増で最も伸び率が高かった(表2を参照)。

オンライン売り上げも好調を持続

2022年1月期 第2四半期 業態別売上高(表2)

2022年1月期
第2四半期 業態別売上高(表2)

オンラインの売り上げは引き続き好調だ。前年同期比で36%増と2ケタの伸びだった。2019年度の第2四半期と比べると137%の伸びだった。通期ではオンラインの売上比率が25%を超える見通しだ。

期末の店舗数は大きく減少している。総店舗数は6,654店(683減)。2020年度の第2四半期末と比べて、「Zara」が1,979店(154減)と減らしている。「Zara Kids」が73店(43減)、「Zara Home」が509店(71減)とそれぞれ減少した。「Zara」に次ぐ店舗数だった「Bershka」も987店(99減)と1,000店規模を割り込んだ。

財務面の指標も軒並み回復した。商品回転率は4.1と改善。交差比率も200台に乗った。売り上げが回復した影響で手元流動性比率が低下したものの、手元流動性資金は潤沢だ。財務は健全性が持続している。通期も好調な推移が続くと予測している。オンライン売り上げも成長が続く見通しだ。                                    

(樋口尚平)

INDITEX、2022年1月期 第2四半期 連結決算 コロナ禍の影響から順調に回復、増収・黒字転換

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