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洗い加工企業 豊和
米国工場が軌道に乗る

update: 2015/08/20

米国のジーンズ加工ビジネスが 軌道に乗っている (写真は本社工場)

米国のジーンズ加工ビジネスが
軌道に乗っている
(写真は本社工場)

ジーンズの洗い加工を手掛ける豊和(倉敷市児島)が4年前、米国・ロサンゼルスに設立した新規工場「ホーワ・デニムテックUSA」が軌道に乗っている。米国内のアパレルメーカーや小売店を対象に売り上げを伸ばし、利益面でも貢献度が高まってきた。

現地のニーズを取り込む

米国市場の開拓を見据え、「より消費者に近い場所で生産するべき」(田代豊雄 代表取締役CEO)という考えから、ロサンゼルスへ洗い加工工場を開設した。同工場に隣接する場所には縫製工場があり、洗いと縫製両面のビジネスを構築してきた。メキシコ人の現場スタッフを雇用し、日本から担当者が出向いて技術指導を続けてきた。2年前に150人規模だった工員数は現在、220人まで拡大している。

「最も重視していた安定品質・安定供給の体制がほぼ整った」(田代 代表取締役)という。米国内のアパレル系メーカーや小売店がクライアント。より売り場に近い場所で生産するという手法が同社の強みだ。

日本市場では、安価な製品を作るために生産拠点を海外へシフトする流れが続いていた。昨今は円安の影響で一部、国内回帰が見られるが、その傾向も一時的だと分析している。米国でも安価な商品群は存在するが、150-200米ドル(約1万8,000-2万5,000円、1ドル123円で換算)の中価格帯とでも言うべき商品群がマス市場として動いているという。住み分けのできる商材のニーズをうまく取り込めているようだ。

すべてドル建てで取引しているため、為替の影響はまったくないという。利益率も良く、グループの収益にも貢献できる存在にまで成長してきた。今後の課題は新規の取引先の開拓だ。日本系アパレルも含め、SPAや小売店など売り場を持つ企業と提携し、効率の良い製品提供の体制を強化する。

(樋口尚平)

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