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オンワード樫山
“OMO型”の新業態「オンワード・クローゼットストア/セレクト」が順調に拡大中

update: 2021/10/25

《企業レポート》

店舗数が順調に拡大している新業態の“OMO型店舗” 「ONWARD CROSSET STORE/SELECT」 (阪神梅田本店ショップ)

店舗数が順調に拡大している新業態の“OMO型店舗”
「ONWARD CROSSET STORE/SELECT」
(阪神梅田本店ショップ)

オンワード樫山が運営する新業態の“OMO型店舗”「ONWARD CROSSET STORE/SELECT」(オンワード・クローゼットストア/セレクト)が順調に拡大している。今春の立ち上げ後は着実に出店が増え、今秋中に14店規模まで拡大する計画だ。リアル店舗とオンラインそれぞれの利点をバランス良く活用し、新規客を開拓する体制の構築を目指しているが、その一方で離反した既存顧客を呼び戻す狙いもある。

店頭とウェブの双方向性でリピーター創出を狙う

「UNFILO」など オンラインに軸足を置くブランドも 取り扱う

「UNFILO」など
オンラインに軸足を置くブランドも
取り扱う

コロナ禍もあり、リアル店舗のあり方が見直されている昨今。オンワードホールディングスの中核企業・オンワード樫山は、かねてその可能性が指摘されてきた“OMO”(Online Merges with Offline =オンラインとオフラインの融合)を活用した新業態「ONWARD CROSSET STORE/SELECT」を開発した。自社のECサイト「ONWARD CROSSET」とリアル店舗を連動させた店舗である。

今年4月に立ち上げた同業態は、複数の自社ブランドで構成するセレクト型の商品構成だ。従来は基本的に“ワンブランド=ワンショップ”でという店舗展開だった同社には珍しいスタイルである。複数ブランドの品揃え、しかもオンラインを絡めた業態という事もあり、当初は一部の顧客に戸惑いがあったようだ。しかし半年が経過した現在では、OMO型の新店舗は徐々に顧客にも受け入れられつつある。

ショップは、基幹ブランドの1つ「23区」や「iCB」のほか、「UNFILO」(アンフィーロ)、「uncrave」(アンクレイヴ)、「#Newans」(ハッシュ ニュアンス)などオンラインに軸足を置く新しいブランド群で構成する。また、オウンドメディア「ONWARD CROSSET MAG」で紹介した商品も取り扱う。

オンワード樫山の第二カンパニーOMOストアDiv.の前川真哉 課長は“OMO”の取り組みについて、「ウェブでしかできない事もあるが、リアル店舗と組み合わせて相乗効果を得られないかと考えた。例えばウェブで来店を促進することもできるし、ポイント還元もウェブと連動できる」と説明する。業態立ち上げから半年──これはウェブ、これはリアルという線引きを設けず、あらゆる可能性を追求している段階だ。

新しい販路、顧客像を模索中

既存店及び出店予定の立地は、今まで主力だった百貨店には限定していない。「インモール」や「ららぽーと」などのショッピングモールや駅前ファッションビルにも店舗を構えている。メーンターゲット層も特に決めておらず、新規客の開拓に加え、「離反した既存顧客の回帰」(前川 課長)も狙っている。IoTになじみのない客層が一定数存在するため、当面は端末の使用に慣れたエンドユーザーがメーンになると予想される。オンラインのシステムの仕様や使いやすさを改善しつつ、幅広い客層を開拓していこうと考えている。

「ウェブとリアルを組み合わせることで 相乗効果を得られないかと考えた」と語る 第二カンパニーOMOストアDiv. 前川真哉課長

「ウェブとリアルを組み合わせることで
相乗効果を得られないかと考えた」と語る
第二カンパニーOMOストアDiv. 前川真哉課長

OMOを意識した施策の1つが「クリック&トライ」。これはオンライン上の商品をリアル店舗で試着できるサービスだ。試着したい商品と店舗、来店日時を予約することができ、店頭で試着した商品はその場で購入することができる。「端末操作に慣れていないお客様もいるので、まだまだ改善の余地はある」(前川 課長)と言うが、高知大丸店での試験運用では「クリック&トライ」経由の購入比率が高まるなど、目に見える成果が表われつつある。「素材感や着心地、コーディネートなど、アイテムによっては試着が必要な場合がある。そういう時にリアル店舗に来店いただくメリットがある」(同)。接客を通じ、データには現れない顧客の生の声を聞くことができる点も大きな利点だ。

リアル店舗の作り込みも重要な要素の1つだと考えている。「ブランド観をしっかり表現できる店舗も必要。店内にも(その都度、編集が変えられる)イベントスペースを設けている」と前川 課長。売上目標などは「手探り状態だ」と言うが、手ごたえを感じているようだ。                                    

(樋口尚平)

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