MENU
TOP > 業界ニュース > シキボウ、10月総合展──テーマは「つむいでつなぐ」

シキボウ、10月総合展──テーマは「つむいでつなぐ」

update: 2021/10/18

《展示会レポート》

シキボウの10月総合展。 「アンリアレイジ」との協業も継続している

シキボウの10月総合展。
「アンリアレイジ」との協業も継続している

シキボウは10月総合展において「つむいでつなぐ」をテーマに、糸や生地、加工、縫製まで繊維事業をトータルに提案している。今年10月に営業部隊を集約した事を受けて、組織を横断した幅広い商品やサービスを提供する狙いがある。

横軸の体制で提案力の強化を図る

同社は10月1日、従来は紡績、生地、加工など各分野に分かれていた営業部を1つにまとめ、再編した体制で新たなスタートを切った。各部署間の垣根をなくし、横の連携を強化していこうという狙いがある。総合展は前から開催しているが、各営業のスタッフが一緒になり、繊維事業全てのカテゴリーをプレゼンするのは今回が初めてだ。

グループの生産・加工工場も 併せて紹介

グループの生産・加工工場も
併せて紹介

新しくなった総合展は、大きく「紡績」「織り・編み」「加工」「製品」の各事業に分類して会場をレイアウトするが、関連する部分は共同で展示・提案している。また、今上期に完全子会社化した「新内外綿株式会社」の製品も併せて出品した。

「紡績」関連では、力を入れているシルケット加工糸「フィスコ®」シリーズを提案。強みの綿加工糸──ポリエステルと綿の芯鞘構造の複合糸「クイックドライコットン®」も強化商材の1つだ。制菌、消臭加工糸では「ノモス®」「スーパーアニエール®」を引き続き提案している。

「フルテクト®」に新製品が登場

新内外綿のコーナーも設けた

新内外綿のコーナーも設けた

主力に育ってきた抗ウイルス加工の「フルテクト®」では、新たに3つの「SEK」資格を取得した「フルテクト®プレミアム」を提案する。使用するシーンに適した機能性を付加する目的で、「フルテクト®」のライナップが拡大した。「プレミアム」は、より高機能性が求められる寝装業界において定番になりそうな推移だという。

そのほか、今年6月に新設された「JIS規格」の「クラスⅢ」に適合した「フルテクト®」のマスクも新たに提案している。また、「フルテクト®」で協業したファッションブランド「アンリアレイジ」との取り組みも継続中だ。最新のコレクションにも採用され、ウエアの種類も拡大しつつある。

新内外綿の提案では、裁断くずや“C反”、古着をリサイクルした再生素材「彩生」(さいせい)をアピールする。元々、「杢糸」が得意な同社だが、ファッショントレンドも後押しして、アパレルやセレクトショップでの採用が進んでいる。「ロンハーマン」やTシャツショップ「グラニフ」でもすでに採用されているという。小ロット、短納期が特長で、アパレル製品にとどまらず、店舗のマットや服飾雑貨にも活用の幅が広がっている。

展示会の継続したテーマの1つ、環境保全についても横軸展開する。前回も出品したCO2(二酸化炭素)削減ポリエステル「オフコナノ®」も継続して提案中。生地の燃焼時に発生するCO2を約60%削減する機能を持つ。商品サイクルが早いマスクや“幟”(のぼり)旗などの引き合いが増えているようだ。                                    

(樋口尚平)

シキボウ、10月総合展──テーマは「つむいでつなぐ」

シマセイキ ダンス ウィズ ドラゴン ゴールドウイン ペガサス ドミンゴ かまだプリント株式会社 株式会社デサント 豊和株式会社 ビッグジョン ミズノ株式会社 シキボウ