清原 2012年秋冬 展示会
update: 2011/12/01

テーマの1つ「ヘリテージ」のカテゴリー
服飾資材の清原は12年秋冬展示会で「ヘリテージ」(伝統)、「ハイブリッド」(混合)、「フェーブル」(寓話)、「ポリッシュ」(上品さ)の4つのテーマを設定した。年に2回、欧州へ出向いて実施している市場調査に基づき、次シーズンのトレンド予測。展示会のテーマに反映させている。
主力のボタンでは、11年秋冬で注目の高かったトグル(角ボタン)のバリエーションを拡大。刺しゅうをあしらった新しいデザインも企画した。メンズでは、パラシュートボタンが人気を集めている。また、エンブレムをレディスにアレンジしたものもある。コットンを固めた「コットンパール」ボタンも企画した。
最近のトレンドの1つに見られる、きれい目の生地にビンテージ風のボタンを合わせるスタイルも提案している。また、3-4年前から人気が上昇しているスナップボタンも企画。通常よりもサイズの大きいスナップボタンなど、目先を変えた商品も提案した。

トグルのバリエーションを増やした
光りもののトレンドは少し落ち着いたという。「ハイブリッド」では、60年代のデザイナーズブランドのテイストを参考にしたボタンを企画した。服飾繊維資材で昨今、欠かせないのがエナメルパーツだという。袖などに部分使いするケースが増えているためだ。
繊維部門では、差別化商品の比率が増えている。チュールやオーガンジー、シフォン、サテンなども継続して提案している。昨今はサテンが止まり、代わりにデシンが伸びている。ソフトな風合いが求められるようになっているようだ。
変わった提案では、先染めのジャカードのネクタイ生地を一般生地として企画した。レディス用途にも提案している。そのほか、ベルトやコサージュ、カバンといった服飾グッズも成長分野のひとつだ。
(ファッションライター 樋口尚平)