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グンゼ、2022年度 事業報告会
アパレル事業、DTCとSPAの新規ビジネスを強化

update: 2022/06/17

アパレル事業における強化分野の1つ、 フェムテック関連商品

アパレル事業における強化分野の1つ、
フェムテック関連商品

グンゼが6月15日、本社のある大阪市内で「2022年度 事業報告会」を開催した。過去2年間はコロナ禍の影響で休止していたため、3年ぶりの実施となった。今期(2023年3月期)──2022年度の事業方針について、主要事業の責任者が登壇し、メディア関係者に取り組みを説明した。アパレル事業では、DTCとSPAの新規ビジネスを強化する方針を明らかにした。

新しい販路を開拓、若い世代のファンを取り込む狙い

会見に臨む 佐口敏康 代表取締役社長

会見に臨む
佐口敏康 代表取締役社長

この事業報告会は例年、本決算の開示が終了した後──6月頃をめどに開催されている。今期の主要な取り組み課題について、各事業の責任者がメディア向けに具体的な内容を説明する会見だ。

過日(5月)の本決算発表において、新しい中期経営計画を公表した。最終年度は2030年だが、数値目標としては2024年度(2025年3月期)に連結売上高1,400億円、営業利益100億円、当期純利益が約60億円、ROE(自己資本当期純利益率)が6.3%以上という数値を掲げている。

アパレル事業においては、2024年度に売上高633億円(11.0%増)、営業利益30億円の数値目標を掲げる。大きな目標は「DTC」(Direct to customer)ビジネス及びSPA(製造小売り)業態の拡大の強化だ。背景には、卸ビジネスの縮小が続いている市況が存在する。卸を通さず直接エンドユーザーへ販売するDTCには高い収益性が見込める事、20-30代などの新規顧客の開拓を進める事、新規チャネルの開拓と同時に新製品の開発も進める事──など新しい取り組みに力を入れる。

「チャオパニックティピー」との 協業製品

「チャオパニックティピー」との
協業製品

2022年度のDTCの売上目標は前年比190%と倍増を目指す。自社ECサイトでは利便性を向上させると同時に、集客の拡大を図る。アマゾンや楽天などの外部ECでは、各サイトの特性に合わせた顧客開拓策を推し進める。SPAにおいては今年4月から、パルグループホールディングスの一業態「チャオパニックティピー」と協業し、NPB──相手先ブランドにおける限定販売の自社商品の展開を始めた。約30店舗のショップにおいてNBを含めた商品を常設し、同業態が強みにする20-30代の若い世代の取り込みに力を入れている。

中期的にはDTCやSPAの拡充に力を入れるが、既存の卸ビジネスも重要な取り組みの1つ。従来のGMS主体の販路方針は継続するという。佐口敏康 代表取締役社長は「SPAの展開拡大により、実際に当社の製品を手に取ってもらえる機会をエンドユーザーに提供したい」と考えている。リアル店舗とECとの相乗効果で、グンゼの新しいファンを開拓しようという構想。中期的には現状20店強のSPA店舗を40店規模にまで拡大する計画だ。

そのほかアパレル事業では、レディスビジネスにも力を入れる。2022年度の業績予想は前年比125%増。EC品のほか、「キレイラボ」に代表されるカットオフ(断ち切り)仕様の商品群、フェムテック商材(マタニティー、サニタリー関連)の拡販も推し進める。

(樋口尚平)

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