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グンゼ、ECのマスク販売が定番品に相乗効果

update: 2021/08/19

《企業レポート》

現在も売れ筋商材の カップ付レディスインナー「Fitte」

現在も売れ筋商材の
カップ付レディスインナー「Fitte」

グンゼが自社のECサイトで発売したマスクがきっかけで、新規の顧客が増えている。同社のマスクを使用することで、機能性や着け心地の良さに気付いたエンドユーザーが、既存の商品に興味を持ったようだ。主力商材であるインナーはメンズが強い同社だが、特に30代の若い女性からの引き合いが増えたという。

30代女性顧客が増加

コロナ禍を受けて昨年5月、インナー開発で培った技術力を応用し、機能性マスクを製作した。商品名は「肌着屋さんがつくった肌にやさしい布製マスク」で、カットオフ(断ち切り)技術や素材開発、着け心地を考慮した設計面などに独自のノウハウを活用した。

素材はポリエステルが主体で、キュプラ、ポリウレタンを加えたニット素材。同年7月には、冷感素材を使用した「クールタイプ」を発売。また同12月にはマスクの中央部分に縦方向へポリプロピレンの“支柱”(センターボーン)を配置した「立体型センターボーン採用タイプ」を開発、発売した。ラインナップの幅は広がっている。

エンドユーザーの反応は上々で、ECサイトのレビュー欄には、「肌ざわりが良い」「耳が痛くならない」「センターボーン構造で呼吸がしやすい」「日本製なので安心」など好意的なコメントが寄せられた。送料を無料にした事もあり、同社のマスクを購入するハードルが下がった点もプラスに働いたようだ。

レギンスパンツにも人気が集まっている (写真は「BODY WILD」)

レギンスパンツにも人気が集まっている
(写真は「BODY WILD」)

ECサイトでマスクを発売し始めた当初は想定していなかったが、マスクが“呼び水”になり、アクセス数や受注数が増加していった。マスクを買いに同社のECサイトを訪れた顧客が、他の製品にも興味を抱いて購入するケースが増えていったようだ。特に自粛要請の影響が大きかった昨年5月は、メンズ・レディスのベーシックインナー、カップ付インナー、ノンワイヤーブラジャー、メンズ・レディスのレギンスパンツなどが好調だった。パジャマはルームウエアを中心に2倍の売り上げだった。

現在も、レディスのカップ付インナーやナイトブラ、メンズ・レディスのレギンスパンツなどが好調を持続している。幅広い年齢層から支持を集めているようだが、特に顕著なのは30代女性。マスクをきっかけにインナーの購入につながった。継続して実施しているブランド好意度調査でも、「グンゼ」ブランドに対する30代女性の高感度が上昇している。かねて課題だったレディス顧客の開拓に一役買っているようだ。                                   

(樋口尚平)

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