ユニクロ　グローバル旗艦店
「UNIQLO　OSAKA」がグランドオープン
大阪の地を意識した売り場編集に

update: 2014/11/04

ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」のグローバル旗艦店「UNIQLO　OSAKA」（ユニクロ　オオサカ）が10月31日、大阪・茶屋町にグランドオープンした。大阪・心斎橋店、東京・銀座店に次いで国内3店舗目のグローバル旗艦店。大阪では2010年10月にオープンした心斎橋店に次いで2店舗目。売り場面積は約890坪（地上4層）で、心斎橋店の約800坪よりやや規模が大きい。売上高目標は公表していないが、心斎橋店と同等か、それ以上の金額を目指すという。

今回オープンした店舗は、大阪の地を意識した構成になっている。ユニクロ日本のCOO、果瀬聡（はたせ・さとし）グループ執行役員は「商品を見る目が厳しい大阪のエンドユーザーを想定し、品揃えにもこだわった。各フロアにおいて、当社の代表作＝主力アイテムを見ていただけるような売り場構成に仕上げている」と旗艦店舗の特徴を説明する。

店舗は地下2階、地上4階の6層構造。「ユニクロ」のグローバル旗艦店は地上4階で展開し、地下の2層ではグループ会社の「GU」（ジーユー）が出店している。同地にあったヤンマー株式会社の社屋建て替え工事に伴い、「ユニクロ」がメーンテナントとして入居した。以前は「ベネトン」などが出店していた区画で、周辺には阪急うめだ本店や阪急三番街、ヘップファイブなど多くの商業施設が集積する梅田の繁華街の一角だ。

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3階キッズは世界最大級

内装は黒、グレー、黄をベースにした同店のオリジナル仕様。1階フロアは高い吹き抜けの構造で、200坪近い広さがある。入口正面には30数体のマネキンを配した巨大なディスプレーを設置し、様々なコーディネートを提案する。また1階では、発売から20年を迎えた“フリース”アイテムを重点的に展開する。

2階は「ウィメンズ」で構成。3階は「キッズ」と「メンズ」を展開する。4階は「ウィメンズ」と「メンズ」のほか「＋J」「UT」で構成する。中でも、3階フロアのキッズ売り場は世界最大級の120坪で展開。銀座店に次ぐ規模で、同店の大きなセールスポイントでもある。子供の扱いに慣れた販売員を配置し、接客にも気を遣う。4階の「UT」は銀座店に次いで2店舗目。大阪にちなんだキャラクターやデザインを取り入れたTシャツ群が特徴だ。

地域性の反映が店舗構成の肝

ターゲット層は、きれい目のテイストを好むエンドユーザーやビジネスパーソンを意識する。アジアなどからのインバウンド需要も考慮している。商圏は梅田を中心に大阪、関西全域を想定。梅田商圏内にはいくつか既存店舗が存在するが、「大阪自体が活況を呈しており、食い合いよりもむしろ、伸び代があると考えている」（果瀬 執行役員）。

梅田は導線の80％が地下と言われる。路面店舗に適した立地は心斎橋や堀江などの“ミナミ”だと見做されているが、今回のように梅田で大規模路面店を出せる物件を確保できたことは大きなプラス要素だと考えている。「路面店で大きな存在感を示すことができる。売り上げももっと確保していけると思う」（果瀬 執行役員）と期待感をにじませる。

今後も条件が合えば、こうした路面店舗を出店していく計画だ。「100万人以上の商圏で成り立つ店舗だと考えている。出店した地域顧客に向けて発信していきたい」（果瀬 執行役員）。グローバル旗艦店の肝は、地域性を反映した発信のようだ。

（樋口尚平）