ベティスミス
「ジーンズ ミュージアム」の2号館「国産ジーンズ館」が完成
update: 2014/06/02
ジーンズメーカーのベティスミス(倉敷市児島)が運営する「ジーンズ ミュージアム」の2号館「国産ジーンズ館」が今年4月に完成した。既存の1号館ではジーンズの歴史に焦点を当てているのに対し、2号館では倉敷市児島をルーツに持つブランド=日本のジーンズの歴史紹介に軸足を置いている。
日本のジーンズの歴史を発信
第1号館は、同社に小学生が課外授業で訪れたことがきっかけになり、より分かりやすくジーンズの歴史を知ってもらえることを目的に造られた。ジーンズ発祥の地、米国で当時使われていた道具や、製造に使用されていたミシンなどが展示されているほか、隣接した別館では、ジーンズの製作を体験できる「体験工場」もある。
ジーンズ ミュージアムを訪れる来館者は年間およそ3万人。また、ジーンズの製作体験には休日で1日50人もの応募者があるという。年齢層は幅広く、年配層のほか若い世代にも人気がある。
2号館の「国産ジーンズ館」には、ジーンズの表情や個性の決め手になる“洗い加工”を施す専用の設備を展示。また、壁面には児島が発祥の国内ブランド「ビッグジョン」「ボブソン」「ベティスミス」の3つのブランドの各時代の製品が飾られている。また、日本のジーンズの歴史の沿革をまとめた一覧を展示。一目で国産ジーンズの変遷を知ることができる。
ミュージアムの2号館を造った目的について、「日本のジーンズの歴史をきちんと残したいという思いがあった。地元発祥の3ブランドの変遷や当時の製品を展示・紹介することで、ある程度の歴史を語れるのではないかと思う」(ベティスミス、西山一二 常務取締役)と説明した。
過日、倉敷市などと共同で参加したフランス・パリにおけるファッションショーでは、現地のメディアもこのミュージアムに関心を抱いたという。その縁で先日、この媒体が同ミュージアムの取材に児島を訪れた。近々、特集号が発刊される予定。国外でも関心を持たれているようだ。
(樋口 尚平)