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天王寺MIO プラザ館が改装オープン
2・3階フロアを全面刷新

update: 2013/03/15

「アーバンリサーチ」の「SENCE OF PLACE」

「アーバンリサーチ」の「SENCE OF PLACE」

天王寺SC開発(大阪市天王寺区)が運営するファッションビル「天王寺MIO プラザ館」が3月15日、改装オープンした。2・3階フロアを中心に、新業態・関西初・天王寺地区初出店テナントのほか、「天王寺MIO 本館」からの移設組を加えて、新しい売り場に生まれ変わった。

30代のニューファミリーが対象

「アーバンリサーチ」。 コラボしたレディスブランド「MariettA」

「アーバンリサーチ」。
コラボしたレディスブランド「MariettA」

プラザ館は上層階に家電の「ソフマップ」やクリニックなど、カテゴリーキラーや専門店が入居し、レストランフロアもあるため、客層の幅が比較的広い。レディスや若い世代を対象にした売り場構成ではなかった。今回のプラザ館の改装では、2階フロアを中心に30代を中心としたニューファミリー層へターゲットを変更した。今秋には近鉄百貨店阿倍野店がグランドオープンするなど、ますます商業施設の集積度が高まる同地区。「天王寺MIO」全体で集客力を強化する狙いがあるとみられる。

プラザ館2階は、キャリアレディスやニューファミリー対象の新業態ショップや関西初出店ショップを中心に売り場を構成。3階には、レディスキャリアブランドを中心に本館から移設したテナントや新規レディスショップのほか、雑貨・化粧品の新店舗が集積する。今回改装オープンした2・3階フロアは2階の連絡通路で、20-30代の女性がメーンターゲットの本館とつながっており、女性を中心に若い世代のエンドユーザーを呼び込む意図がうかがえる。

改装オープンした2・3階フロアを構成するテナントは、2階30店、3階32店で計62店舗。全国初出店が3店、関西初が9店。天王寺地区初は22にのぼる。2階の本館からの移籍テナントは7店。

新業態が3店、関西初が9店

アバハウスの「MYSELF ABAHOUSE」

アバハウスの「MYSELF ABAHOUSE」

2階に出店した新業態の1つが、「アーバンリサーチ」の「SENCE OF PLACE」(センス オブ プレイス バイ アーバンリサーチ)。ターゲットは20代-30代前半の女性。「世界基準のトレンド、世界標準のデイリースタンダード、THE WORLD STANDARD FASHION」がコンセプトだ。メンズ・レディスを展開するが、レディスが60%と多い。アパレルは「TRENDY LOOKS」「REAL CLOTHING」「DAILY CASUAL」「BASIC STYLE」の4つのラインで構成し、レディスはパーティー向けのワンピース、メンズはスーツを扱う「DRESS LINE」を加えた。また、福岡市に本拠を置くサベナのレディスブランド「MariettA」(マリエッタ)と協業したラインも展開。そのほかのファッションブランドとも積極的に協業していくという。アパレルのほかにはバッグ、シューズといった雑貨や、「コスメキッチン」と協業した化粧品類なども取り扱う。雑貨比率は約10%。新しい試みとして、生花も販売する。

上代価格は買いやすい設定だ。「BASIC STYLE」では1,990円、ジーンズが7,990円、「DRESS LINE」で8,990円(いずれも税込み)など。最も安いトップスは990円の価格設定。コンペティターがファストファッションで、数年後には世界展開を視野に入れているため、買いやすい価格を念頭に置いた。H&MとZARAの間くらいといった価格イメージだという。主要アイテムの平均価格は、トップスが3000-5000円、ボトムスが4,000-9,000円。「DRESS LINE」では8,000-9,000円。

2月28日にZOZOTOWNで先行オープンし、3月1日には自社のオンラインショップで取り扱いをスタートした。4月26日はグランフロント大阪、9月には千葉と横浜に出店予定だ。出店立地は主にショッピングセンター。3-5年先の世界進出を視野に入れている。プラザ館のショップ面積は70坪で、初年度売上目標は3億円。グランフロント大阪は160坪の大型店舗になる。

アバハウス「MYSELF ABAHOUSE」。 良い物を手ごろな価格で提供

アバハウス「MYSELF ABAHOUSE」。
良い物を手ごろな価格で提供

同じく2階に出店した新業態がアバハウスインターナショナルの「MYSELF ABAHOUSE」(マイセルフ アバハウス)。米国・カリフォルニアをイメージしたテイストで、「自身の感性を楽しむライフスタイルに価値を求める男女」へ、良い物を手ごろな値段で提供する。ガレージをイメージした店内には、デニムを使ったアウターやパンツ、「ザ・ノース・フェイス」や「Lee」などのセレクト品、洗剤やスキンケア品、雑貨、アクセサリー、植物など、幅広い商材を揃える。

男女比率は4対6で、レディスの方がやや多い。同社にとって、メンズ・レディスを同時に扱うブランド展開は初めて。植物など従来はなかった商品も扱うなど、新しい試みの部分が多い。ショップ面積は70坪。今後は3月20日にららぽーと横浜、4月25日にルミネ池袋、同26日にグランフロント大阪、6月下旬にはMARK IS みなとみらい、と出店が続く。

ビームスの「B:MING LIFE STORE by BEAMS」

ビームスの「B:MING LIFE STORE by BEAMS」

また同じく2階には、関西で初めて「ビームス」の新業態「B:MING LIFE STORE by BEAMS」(ビーミング ライフストア by ビームス)が出店した。日常使いのリアルクローズを提供するショップで、メンズ・レディス・キッズを揃えニューファミリーを対象にしている。3世代に提案できる品揃えを意識し、ベーシックなテイストに仕上げた。上代設定は既存店の70%程度に抑えている。


ビームス「B:MING LIFE STORE by BEAMS」。 ニューファミリーに照準を当てた

ビームス「B:MING LIFE STORE by BEAMS」。
ニューファミリーに照準を当てた

既存店ではベビーカーによる来店が多い。30代を中心としたニューファミリーが主な客層になっているようだ。プラザ館店のショップ面積は113坪(バックヤード込み)。今後は100坪規模を基準に出店を進める。昨年(2012年)9月に「ららぽーと TOKYO‐BAY」へ1号店をオープン。現在、国内に5店、香港に3店を構える。グランフロント大阪へも出店予定だ。3年後に30店規模まで拡大する計画だという。

従来のフロアイメージを一新したプラザ館。当面の課題は改装したということを告知し、認知度を高めることだろう。

(樋口尚平)

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