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ジャパンベストニットセレクション2021
ニットの可能性がさらに広がる島精機の挑戦

update: 2021/12/03

初日午前中から JBKS2021は大盛況だった

初日午前中から
JBKS2021は大盛況だった

2021年11月30日(火)、12月1日(水)の2日間にわたり、ジャパンベストニットセレクション2021(JBKS2021)が東京都立産業貿易センター浜松町館で開催された。2年ぶりの開催となった今回は「考えよう、服のこと」とキーワードに、コロナ禍で変化した消費者の価値観をくみ取った安全・安心なものづくり、環境効率の高いビジネスモデルの取り組みを重要なテーマとした。

ホールガーメントⓇ横編機「SWG041N2」

ホールガーメントⓇ横編機「SWG041N2」


協賛として出展した株式会社島精機製作所のブースでは、2年前に発表した省スペース・省電力のホールガーメントⓇ横編機「MACH2XS103」よりもさらに小型の「SWG041N2(通称・ミニ)」を展示。同社のデザインシステムAPEXと繋げて防寒手袋の製作を実演していた。ホールガーメントⓇ横編機の原点ともいえる、軍手や手袋の自動編機に着想したサイズで、主に手袋、靴下といった小物やキッズサイズのニットアイテムなどを編むことができる。

ホールガーメントⓇ横編機ミニで制作できるものの一部 防寒、防刃、耐火など機能的な手袋も作れる

ホールガーメントⓇ横編機ミニで制作できるものの一部
防寒、防刃、耐火など機能的な手袋も作れる


編み方もさらに進化し、内側がパイルのように毛足がある編み方で、経糸に伸縮のある糸と使うことで“疑似パイル”を表現することが可能。毛足の長さも調節が可能で、長く密度のある編み方にすれば防寒手袋、防寒ソックスの製作ができる。また、耐切創の糸を使うことで防刃軍手などを作ることもできるという。
21年10月26~29日ドイツ、デュッセルドルフで開催されたA+A2021(国際労働安全機材・技術展)に出展した際には、耐切創の糸を使い二層で編まれた防護エプロンを製作展示。ヨーロッパの安全規格「E388:2018」を取得した。エプロンの首にかける紐部分もすべて一体になっており、留め具などの必要もない。

ヨーロッパの安全規格のロゴマークの編柄で入れた防護エプロン 屠殺作業などで使うことを想定して作成

ヨーロッパの安全規格のロゴマークの編柄で入れた防護エプロン
屠殺作業などで使うことを想定して作成


20年9月にサービスを開始した「ヤーンバンク」は、世界の糸を検索・閲覧・ダウンロードできる世界初のウェブサービスですとして、順調にユーザー数を伸ばしているとのこと。使いたい糸をダウンロードするだけでなく、メーカーが自社の糸を登録し、見本帳のように見せることも可能。(糸メーカーの仕様には別途契約が必要)検索機能には第三者認証機関の条件も入っており、よりエコフレンドリーな素材を探すこともできる。糸メーカー、アパレル、ニットメーカーなど、サプライチェーン全体をデジタルで繋げることができるようになり、川上から川下までのDXを実現する。

エプロンと同様に紐や口を閉める留め具になる部分もすべてニットで作られたバッグ バッグは一部縫製作業が入るものの、 型紙通りで編み出されるため、裁断ゴミのような余分を出さず作れることが特徴だ

エプロンと同様に紐や口を閉める留め具になる部分もすべてニットで作られたバッグ
バッグは一部縫製作業が入るものの、
型紙通りで編み出されるため、裁断ゴミのような余分を出さず作れることが特徴だ

(ファッションライター 苫米地香織)

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