MENU
TOP > 業界ニュース > 企業レポート 商業施設「ならファミリー」が11月1日、全面改装オープン 20-30女性...

企業レポート
商業施設「ならファミリー」が11月1日、全面改装オープン
20-30女性の新規客を取り込む

update: 2016/10/03

「ならファミリー」1階吹き抜け部分 「らくだ広場」(完成予想図)

「ならファミリー」1階吹き抜け部分
「らくだ広場」(完成予想図)

奈良のターミナル駅「大和西大寺」に隣接する商業施設「ならファミリー」が11月1日、全面リニューアルオープンする。専門店街を拡大して新規テナントを導入するなど、新しい利用客の取り込みも狙っている。

年間480億円の売上目標

同施設を保有するのは日本リテールファンド投資法人で、そのグループ会社である三菱商事UBSリアルティがその資産運用に当たる。実際の施設運営はデベロッパーであるイオンモールが手掛ける。

「ならファミリー」は1972年3月14日に開業。1992年に全面建て替え工事を実施している。2003年に日本リテールファンド投資法人が同物件を取得している。同社はそのほか、大阪・心斎橋に「Gビル心斎橋03」という物件を所有しているが、現在「ユニクロ」がグローバル旗艦店を出店している建物だ。

資産運用を担当する三菱商事UBSリアルティの辻徹 代表取締役社長は、全面リニューアルを実施する背景について、「①恵まれた商圏に囲まれたターミナル駅前立地にある高い潜在能力に期待していること、②顧客の支持を取戻し、奈良県下一番店としての地位を強化する」という2点を挙げた。

「ならファミリー」はピーク時で年間600億円の売り上げがあったが、他施設との競合が激しくなる中、顧客を奪われ、2014年には400億円まで減少していた。集客力が低下している現状を打破し、顧客を呼び戻すために改装を実施した。改装オープン後は年間480億円の売り上げを目指す。年間来館客数は現状1,000万人を1,200万人まで増やす計画だ。

専門店街を拡大リニューアル

会見に臨む三菱商事UBSリアルティの 辻徹社長

会見に臨む三菱商事UBSリアルティの
辻徹社長

総賃貸面積は約8万3,000㎡。核テナントの近鉄百貨店(全体の約40%)とイオンリテール、専門店街(それぞれ約20%)で構成する。イオンは従来5層展開だったが、3層に集約。食料品売り場を拡大し、編集型売り場「イオンスタイル」を導入した。専門店街はイオンが縮小した分を活用し、約1万2,000㎡に増床する。三菱商事UBSリアルティの総投資額は50億円。

すでに近鉄百貨店とイオンのリニューアルは先行して進んでいる。イオンはいち早く、9月30日にリニューアルオープンした。近鉄百貨店も全館改装に合わせ、MD構成を見直した。各層で奈良初展開のブランドなど新規テナント32を導入。既存テナントでも88ブランドで改装を実施し、11月1日にグランドオープンを迎える。

セールスポイントの専門店街では、名称を「ZORO」(ゾロ)と改め、新規テナントが計55オープンする。主な新規テナントはマッシュグループの「ジェラート ピケ」「ミラ オーウェン」「コスメ キッチン マーケット」のほか、「ラシット」「ドゥクラッセ」などが出店する。また、来春には「ビームス」も出店する予定だ。既存顧客の50代以上の女性とその家族に加え、20-30代の女性層を取り込む意図が窺える。

商品構成を少し都市型に変えるため、「周辺地域に富裕層が多い『ならファミリー』には、(売上増の)余力がある」(辻社長)と期待を掛けている。

(樋口尚平)

ビッグジョン ダンス ウィズ ドラゴン ミズノ株式会社 ドミンゴ ペガサス シマセイキ ゴールドウイン かまだプリント株式会社 シキボウ 株式会社デサント 豊和株式会社