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企業レポート
ファイブフォックスが京都市と連携協定を締結
「文化力向上」をキーワードに

update: 2016/09/08

若冲の画をデザインに採り入れた 「バジーレ28」

若冲の画をデザインに採り入れた
「バジーレ28」

ファイブフォックスと京都市が9月7日、「文化力向上」をキーワードに、京都の伝統文化の発信・振興を図る連携協定を締結した。京文化をテーマにしたアパレル(自社の3ブランド)とスイーツ(カフェコムサ)で“京文化”を発信する。

アパレルとスイーツで“京文化”を発信

「京文化の発信に力を入れたい」と語る コムサの菊地豊社長

「京文化の発信に力を入れたい」と語る
コムサの菊地豊社長

京都市内の「京カフェコムサ」で開かれた会見では、門川大作 京都市長とカフェ事業を手掛けるコムサの菊地豊 代表取締役社長が出席し、連携協定書に署名を行った。ファイブフォックスと京都市は昨年来、「琳派400年記念祭」や「伊藤若冲 生誕300年記念」など、京都にゆかりのあるテーマで協業している。協定の内容は、京都の伝統産業との連携による商品の開発や、京文化の発信・振興を目的に協業を続けるというものだ。

ファイブフォックスのブランドを通じて、京都の伝統文化を発信する試みを続けてきた。“琳派”や“伊藤若冲”に着想を得たデザインを、自社ブランド「アルチザン」などの企画に反映し、京都の伝統文化の発信を続けてきた。敷居が高いと思われがちな「京文化の間口を広げる狙いがあった」(広報担当者)。実際、「琳派をデザインに採り入れたアパレルを買われた方が興味を持ち、京都を訪れたというエピソードもある」(菊地社長)と言い、京文化の振興という成果が徐々に表れているようだ。

伊藤若冲のデザインを採り入れたアパレルラインは9月8日から、「アルチザン」「バジーレ28」「ベータ」の3ブランドにおいて、全国134店で展開する。レギュラーが34型、伊勢丹向け別注が22型、髙島屋向け別注が28型の計84型で構成する。上代設定は既存ラインと同程度。プレタゾーンへ向けた3ブランドだが、若い世代にも受け入れられているという。

若冲の世界観を反映した オリジナルのスイーツ

若冲の世界観を反映した
オリジナルのスイーツ

「カフェコムサ」で展開する限定スイーツも、若冲や舞妓さんなど京都の伝統文化をイメージしたデザインに仕上がっている。素材も京都のものを使用し、独自性を出した。スイーツは全国の「カフェコムサ」22店で販売する。

菊地社長は今回の京都市との取り組みについて、「売上目標はあまり考えていない。むしろ、当社のブランドを通じて京都の伝統文化を楽しんでもらえれば」と抱負を語る。16年春夏の売り上げも良かったそうで、「若冲柄のスカジャンなどが好評だった。インバウンド客からの反応も良かった」(菊地社長)。協業品は地元京都の作り手と話し合って企画した。「エンドユーザーはそうした作り手の思いを理解した上で買ってくれる」(同)と手応えを感じているようだ。

(樋口尚平)

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