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イオンモール堺鉄砲町がオープン
アパレルの自主編集売り場で新たな試み

update: 2016/03/22

「イオンモール堺鉄砲町」。 最寄駅から歩行者通路で連絡している

「イオンモール堺鉄砲町」。
最寄駅から歩行者通路で連絡している

イオングループが手がける郊外型ショッピングセンター(SC)「イオンモール堺鉄砲町」(大阪府堺市堺区鉄砲町)が3月19日、グランドオープンした。大阪府内で11カ所目のSCで、総賃貸面積は約5万6,000平方メートルと、既存のイオンモールに比べるとやや小ぶりだという。自主編集売り場も積極的に出店している。

イオンモール吉田社長「個別の“らしさ”追求、実験的な構造」に

力を入れている「イオンスタイル」。 写真はアパレル売り場

力を入れている「イオンスタイル」。
写真はアパレル売り場

イオンモール堺鉄砲町は大阪・難波から電車で10数分の場所にあり、最寄りの駅前からペデストリアンデッキ(立体遊歩道)で連絡している。大阪市内に通じる阪神高速道路も隣接しており、アクセス環境がいい。近隣には、既存施設のイオンモール堺北花田(堺市北区)が存在するが、「北花田は百貨店が核テナントなので、鉄砲町は住み分けのためより普段(日常)使いのSCに位置付けている」(イオンモール、吉田昭夫代表取締役社長)という。

構成テナント数は約160店。うち、近畿初出店が14店、大阪府初が9店。地上4層構造で、物販フロアは1-3階で展開する。SCの定番テナントであるシネマコンプレックスは入っていない。衣食住を自主編集した売り場「イオンスタイル」を核テナントにしており、その対極に当たる個所には「H&M」「スポーツオーソリティ」など大型のカテゴリーキラーを計5店、配置した。上から見ると「L」字型の施設で、変形2核1モールと言った構造だ。

デーリーユースを意識し、飲食や食品の比率を高めている。主なカテゴリーの店舗数および構成比は、アパレルが41店で25%、雑貨が52店で32%、飲食が30店で19%、非物販が29店で18%。イオンモールおよびイオンリテールが開発したショップも合計30近く出店している。

イオンモールの吉田社長は、「地域性を考慮し、個別のモールらしさをいかに作っていくかがポイントだ。全フロアを突き抜ける“吹き抜け”を設けていないなど、実験的な構造を採用した」と同SCの特徴を説明した。

イオンリテール岡崎社長「相対的な完成度は70点」

「イオンスタイル」のメンズシャツオーダーショップ 「ベラカミーチャ」

「イオンスタイル」のメンズシャツオーダーショップ
「ベラカミーチャ」

スポーツや自転車、ペットなど、自主編集売り場を積極的に展開する。イオンで初展開するのが、メンズシャツのオーダーショップ。「ベラカミーチャ」という名称で、6,900円からシャツのオーダーを受注する試みである。ビジネススーツでもオーダーを展開する。食品では、イタリアから直輸入した食材など、希少性を追求した品揃えが特徴だ。

イオンリテールの岡崎双一代表取締役社長は同SCの評価について、「相対的な完成度は(100点満点中)70点くらいだと思う」と語った。自主編集売り場の取り組みについては、「今まではマス市場向けだったので“セルフ販売”が通用していた。しかし昨今は大量に売れる時代ではなくなっている。『ベラカミーチャ』など、“人付き”売り場を作り始めている」と新しい取り組みを説明した。

「イオンモール堺鉄砲町」の基本商圏は、自動車で20分圏内の約56万世帯、110万人。投資額および年間売上高は非公表。総賃貸面積を基に月坪20万円で試算すると、年間売上高が約400億円になる。

(樋口尚平)

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