デサント 「アンブロ」「ルコックスポルティフ」
update: 2010/12/01

「ルコックスポルティフ」の新ライン「ネイジ」
デサントは2011年秋冬シーズンの「アンブロ」および「ルコックスポルティフ」ブランドのシューズ企画を公表した。「アンブロ」は、コントロール機能を重視した新ラインのスパイク「ジオメトラ」を新たに展開する。「ルコック」では、レディスモデルのカジュアルシューズの展開幅を拡大する。
「アンブロ」ブランドの今上期は、サッカーワールドカップ開催による市況の活性化が奏功し、対前年比18%増と大幅な増収を達成した。アパレルでチームユースを取り込んだ好影響が、スパイクを筆頭としたシューズビジネスにも波及効果をもたらした。購買単価は変わっていないので、客数が増えた点が増収に貢献した形だ。
「ルコックスポルティフ」は、主力のカジュアルシューズ市場の苦戦により、上期は前年比4%減だった。しかし、主力の1ライン「フェミニン」の受注が倍増しているため、今後の推移に期待が持てる。

「アンブロ」の新ライン「ジオメトラ」
「アンブロ」は引き続き、競技者層へのアプローチを強化。インターナショナルと日本との企画を両立させ、相乗効果を狙う。新ラインの「ジオメトラ」の追加により、商品ラインナップが強化された。Jリーグの契約チーム、ガンバ大阪の来季ユニフォームのカラーリングと連動したスパイクを「SJⅢ」で企画。アパレルとシューズとの相乗効果を強化する。
「ルコック」は主力のレディスモデルをさらに強化する。なかでも、「フェミニン」シリーズで、ウインターシーズン向けの新ライン「ネイジ」をカテゴライズ。冬用のブーツを体系化し、市場シェアの獲得を目指す。主力顧客である30―35歳の女性を意識した施策と言えるだろう。
デサントは今春、「シューズマーケティング部」を新設した。「アンブロ」「ルコックスポルティフ」「デサント」の3ブランドを展開し、今上期は前年実績をクリアした。今後は機能面での共同開発や同素材の採用など、効率化や相乗効果を狙う方針だという。
(ライター 樋口尚平)