MENU
TOP > 業界ニュース > 新館「LUCUA 1100」(ルクア イーレ)が4月2日にグランドオープン 2館で店舗面積...

新館「LUCUA 1100」(ルクア イーレ)が4月2日にグランドオープン
2館で店舗面積5万3,000㎡に拡大、年間売上770億円を目指す

update: 2015/01/22

「ルクア イーレ」2階の外観イメージ

「ルクア イーレ」2階の外観イメージ

JR西日本SC開発 株式会社と株式会社 ジェイアール西日本伊勢丹が1月19日、旧「JR大阪三越伊勢丹」跡を居抜きで改装し、「LUCUA(ルクア)大阪」の新館として開業準備を進めている「LUCUA 1100」(ルクア イーレ)の具体的な内容──フロア構成や出店テナントなどについて明らかにした。30-40代のファッション感度の高い年齢層を中心に据え、東館「ルクア大阪」との住み分け・補完関係を重視する売り場構成だ。

「ルクア」館として、理想に近い形へ近づく

以前、JR西日本SC開発の山口正人 代表取締役社長は「ルクア大阪」の店舗面積について、「少し手狭だと思う」と話していた。2万㎡の面積で年間350億円前後の売り上げを確保している東館「ルクア大阪」はなかなかの高効率だが、それでも足りないと感じていた。

今回、“指呼の間”にある一等地が「ルクア」の2号館としてグランドオープンすることになった。山口社長にとっては、またとない話だっただろう。かつて、大丸が心斎橋店のすぐ隣の旧「そごう大阪本店」(現在の大丸心斎橋店 北館)を買収した経緯があったが、すぐそばの店舗は最大の“優良物件”のようで、当時、「1,000億円の価値がある」という見方もあった。

20-30代の女性を主体にする東館「ルクア大阪」に対し、「ルクア イーレ」は30-40代を主要顧客にする。つまり、2館で幅広い客層をカバーできるようになる、ということだ。供給過多という批判もあるが、「ルクア」の運営側から見れば、たいへん合理的で理想的な再開発と言えるだろう。

百貨店がメーンテナントになる珍しいケース

「ルクア イーレ」2階の内観イメージ

「ルクア イーレ」2階の内観イメージ

西館「ルクア イーレ」は東館「ルクア大阪」のファッション感度を踏襲し、30-40代にも受け入れられるようなテナントを揃えた。幅広い大衆向けを狙った「オールドネイビー」「フォーエバー21」というファストファッション系テナントも散見されるが、基本は日本初の新業態を含む、西日本初、関西発といった差別化のできるテナント群を集積した。

「ルクア イーレ」の店舗数は158店舗。東館「ルクア大阪」の202店舗を加え、2館の「ルクア」トータルで360店舗の規模に拡大する。店舗面積は約3万3,000㎡。駅ビルに入居する商業施設としては国内最大級だという。キーテナントは三越伊勢丹。「ルクアに適しているため、三越ではなく伊勢丹のMDを導入した」(ジェイアール西日本伊勢丹、瀬良知也 代表取締役社長)。年間売上高770億円のうち、420-430億円が「ルクア イーレ」分である。

屋号を小文字の「isetan」に改称した百貨店部分は約1万3,000㎡とコンパクトだ。雑貨や飲食、ファッションなど、強みの商材に特化した。主にテナントを誘致する側だった百貨店が、キーテナントとしてファッションビルに出店することになった。新しい業態として、興味深いケースである。

(樋口尚平)

MIMAKI かまだプリント株式会社 ドミンゴ ペガサス シキボウ シマセイキ BROTHER ミズノ株式会社 ビッグジョン 株式会社デサント ダンス ウィズ ドラゴン ゴールドウイン 豊和株式会社