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「くずはモール」が増床・改装オープン
独自性のあるテナントを導入

update: 2014/03/17

増床部分の本館「ハナノモール」

増床部分の本館「ハナノモール」

京阪流通システムズ(大阪市)が運営する郊外型ショッピングモール「くずはモール」(大阪府枚方市)が3月12日、増床・改装オープンした。約70のテナントが加わり、240店規模の大阪府下最大級のショッピングモールに生まれ変わった。世界初の単独店を出した「ボンベイダック」や、日本初のレディスセレクトショップ「アングレーム シェルレーヴ」、関西最大の規模を誇る「ザラ」など、独自性を持ったテナントを強化した。

京阪沿線、地元住民の取り込みを強化

南館「ヒカリノモール」。 「ライトオン ファーストレーベル」

南館「ヒカリノモール」。
「ライトオン ファーストレーベル」

「くずはモール」は2005年、地元住民を中心に比較的感度の高いファッションアイテムを集積する郊外型ショッピングモールとしてオープンした。数年来、大阪市内を中心に大規模な商業施設の開発が続いている関西商圏。神戸や京都をつなぐ沿線の商業施設もその影響を意識せざるを得ない状況になってきた。

同施設も開業から8年が経過し、競合他社の増改装ラッシュが続く中で、再度MDの強化を図る必要性に迫られていた。そこで本館の新棟建設を含む大規模改装を実施。新たにおよそ70のテナントを導入し、集客力、商品力の強化を図った。

増床部分の延床面積は約9万㎡で、増改装オープン後は約20万㎡に拡大。旧本館部分は主力テナントを残しつつ「ミドリノモール」に模様替えし、増床した本館の「ハナノモール」、「KIDS館」から全面リニューアルした南館「ヒカリノモール」と併せて、新3館体制で再スタートを切った。

本館「ハナノモール」。 日本初出店の「ジュアキャス」

本館「ハナノモール」。
日本初出店の「ジュアキャス」

強化されたテナントはレディスファッションがメーン。「ボンベイダック」や「オフオン キッチン」などのファッション雑貨、「ジュアキャス」などアクセサリーなども増え、品揃えがフルラインで強化されている。

郊外型ショッピングモールの存在意義を追求

本館「ハナノモール」。 世界初単独店の「ボンベイダック」

本館「ハナノモール」。
世界初単独店の「ボンベイダック」

ショッピングモールが大々的に建設されるようになって10数年が経過する。先鞭を付けたのは“二子玉川ショッピングセンター”(現・二子玉川ライズ)だと言われるが、ラッシュとも言える建設が相次いだのはここ10年余の間である。そういった背景を鑑みると、「くずはモール」は改装時期を迎えつつあったショッピングモールと言えるだろう。

商環境も変わり競合施設も増え、加えて主要顧客層のニーズを再定義すべき段階が訪れつつあった同施設。今回の増改装は新規テナントの導入も目立つが、「ライトオン」(移設、業態転換)など既存テナントのMD底上げの目的も含んでいる。新規テナントに目を奪われがちだが、かつてKIDS館だった南館の顧客をどこで吸収するのかという点などは、そういったニューフェースの面々からは見えてこない。

今回の増改装は、不足していた新規MDの補充に加え、既存テナントの底上げ・強化も大きな要素の1つだと言えるだろう。

(樋口 尚平)

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