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阪急百貨店うめだ本店のフロア構成を公表
「情報」リテイラーとしての百貨店を目指す

update: 2012/09/14

9階「祝祭広場」の完成予想図

9階「祝祭広場」の完成予想図

グランドオープンは11月21日に決定

エイチ・ツー・オー リテイリングと阪急阪神百貨店がこのほど、今秋オープン予定の阪急百貨店うめだ本店のコンセプトおよびフロアの詳細を発表した。4月に公表した内容に比べ、より具体的なコンセプトやフロア構成が明らかになった。併せてグランドオープン日が11月21日に決定した。2期棟部分は10月25日に先行オープンする。

全館に生活文化の情報を発信する“空間”を設置

新本店の特徴について、椙岡俊一 エイチ・ツー・オー リテイリング取締役会長兼CEOで阪急阪神百貨店の取締役会長は、「百貨店本来の業態価値である生活と文化を融合させた店舗を目指す。モノを売るためにコト(情報)を売る(発信する)ことに重点を置く」と説明した。

売り場面積は8万㎡で、そのうち1万6000㎡は非物販ゾーン。ここが椙岡会長の言う「文化情報の発信」拠点になる。生活にまつわるノウハウやヒント、ライフスタイル提案の枠を越えて、提案の内容をアート化、カルチャー化(商品の歴史を語る)する。またファッションショーなどエンタテインメント化、パフォーマンス化も視野に入れている。目に見えない、金銭で測れない価値をどう提供するかがこれからの小売店だと考えている。「モノの前に情報を売る。買いたくなるようなセールストークやプレゼンテーションが必要だ」(椙岡会長)。

各階に計24カ所のイベントスペースを設置。9階には3カ所の大型空間施設「阪急うめだホール」「祝祭広場」「催場」を設けて、コト=情報を発信する。

「商圏」と「客層」の拡大を目指す

会見で新本店のコンセプトを説明する椙岡俊一会長

会見で新本店のコンセプトを説明する椙岡俊一会長

新本店では「商圏」と「客層」の拡大を目指す。フロアは、ラグジュアリーブランドや婦人服、スポーツなど、計22のワールド(ターゲットの関心事を売場化した店舗の構成単位)で構成する。

“商圏を広げる”目的で強化したフロアは、2階の「インターナショナルバッグギャラリーズ/ブライダルジュエリーギャラリーズ/化粧品」、3階の学生・OL層狙いの「インターナショナルデザイナーズ/婦人靴/婦人服・雑貨『うめはんシスターズ』」、5階の「インターナショナルブティック」、6階の「『プレミアムクローゼット』/大きいサイズの婦人服『プリュス』」の4フロア。“客層の拡大”を目指したのは、3階の学生・OL層狙いの婦人服・雑貨『うめはんシスターズ』」、4階の大人の女性を対象にした「婦人服『うめはんジェンヌ』」の2フロアだ。

2階では「ブライダルジュエリーギャラリーズ」に「カルティエ」「ティファニー」「ブルガリ」「ヴァンクリーフ&アーペル」、「バッグギャラリーズ」には「ルイ・ヴィトン」「ゴヤール」「ヴァレクストラ」など17ブランドが展開。3階の「インターナショナルデザイナーズ」には「イザベルマラン」「カルヴェン」「アレキサンダーマックイーン」など22ブランドが出店する。5階は「シャネル」「カルティエ」「ダナキャラン」など計47ブランドが、6階は「シーバイクロエ」「ディーゼル」「アクアスキュータム」など50を超えるブランドが集積する。

別館で展開している「イングス館」は11月18日で営業を終了する。また「メンズ館」は「阪急メンズ大阪」に名称を変更する。初年度の来館客数予想は5000万人。初年度1年間の売上高目標は2130億円(公表済み)。

(ファッションライター 樋口尚平)

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