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インディテックス社、2018年1月期 連結決算
主力の「Zara」が堅調、増収増益を達成

update: 2018/03/15

《財務分析レポート》

インディテックス、2018年1月期 財務諸表(表1)

インディテックス、2018年1月期
財務諸表(表1)

「ザラ」や「ベルシュカ」などファッションショップを展開するインディテックス(INDITEX)社の2018年1月期連結決算は、主力の「Zara」や「Bershka」が健闘し、増収・増益を達成した。店舗数も順調に増加したほか、既存店ベースの売り上げも前年比を上回った。

オンライン売り上げも好調に推移

インディテックス社の連結売上高は、253億3,600万ユーロ(約3兆4,203億6,000万円、1ユーロ=135円で換算)、8.7%増と堅調な推移だった。売上高総利益率(粗利率)は、販管費率がやや増えたこともあり、56.3%(0.7ポイント減)とやや減少した。既存店ベースの売上推移は、5%増だった。

EBITDA(利払前税引前減価償却前利益)は、52億7,700万ユーロ(約7,123億9,500万円、同)、3.8%増と堅調な推移だった。営業利益(EBIT=利払前税引前利益)は、43億1,400万ユーロ(約5,823億9,000万円、同)、7.3%増だった。税引前利益は、43億5,100万ユーロ(約5,873億8,500万円、同)、6.7%増とこちらも堅調だった(表1を参照)。

期末の総店舗数は、7,475店(212増、29減)。主力の「Zara」は2,118店(51増)、「Bershka」は1,098店(17増)、「Stradivarius」(ストラディバリウス)は1,017店(23増)。「Zara Kids」は13店減少した。

インディテックス、2018年1月期 ブランド別売上高(表2)

インディテックス、2018年1月期
ブランド別売上高(表2)

ブランド別の売上高は、「Zara」が166億2,000万ユーロ(約2兆2,437億円、同)、8.0%増。EBIT(営業利益)は30億2,400万ユーロ(約4,082億4,000万円、同)、9.4%増で、増収・増益を達成した。連結売上高の約66%を占めていて、EBITも約70%を占めており、収益面の主軸になっている。「Bershka」は売上高が22億2,700万ユーロ(約3,006億4,500万円、同)、10.7%増と2ケタ増。EBITも増益だった。「Stradivarius」は同14億8,000万ユーロ(約1,998億円、同)、10.2%増と2ケタ増だった(表2を参照)。

オンラインの売り上げも順調な推移だ。売上高は前年比41%増と好調な推移だった。売り上げの12%(約30億4,000万ユーロ、約4,104億円)までに成長した。当期はシンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、インドとアジア圏で販売を開始した。今年3月14日からは、オーストラリアおよびニュージーランドでも販売を開始した。

財務面は安定した状態

日本ディビジョンの店舗数は、150店舗(2減)。業態別では、「Zara」が98店(2減)、「Bershka」が25店(1増)、「Stradivarius」が10店(1減)、「Zara Home」が17店(増減なし)。ほぼ前年並みである。売上高は、セグメントが「Asia & RoW」(アジアおよびその他の地域)であるため、日本単独の売上高は公表されていない。ちなみに、「Asia & RoW」の売上比率(実数は非公表)は23.2%(0.7ポイント減)、約58億7,700万ユーロ(約7,933億円、同)である。

財務面は安定した状態だ。有利子負債も減少し、D/Eレシオも無視してもいい水準である。利益率がやや低下したが、営業利益が20%台を維持しており、引き続き高水準である。手元流動性資金も潤沢である(表1を参照)。

(樋口尚平)

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