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財務分析レポート
リーバイ・ストラウス ジャパン、2015年11月期
増収、黒字回復を達成
経費削減、インバウンド効果も後押し

update: 2016/01/20

リーバイ・ストラウス ジャパン 2015年11月期 財務諸表(表1)

リーバイ・ストラウス ジャパン
2015年11月期 財務諸表(表1)

リーバイ・ストラウス ジャパンの2015年11月期(非連結)決算は増収を達成した。幅広い品揃えと価格設定が功を奏し、売り上げが増加したほか、アウトレット業態でインバウンド需要を取り込めたことがプラスに働いた。

店頭消化が進み、粗利を確保

業績の回復に伴い、通期見通しを上方修正している。売り上げ・利益の両面で数値が当初予想を上回った。また、積極的な広告宣伝を展開したが人件費の削減により、販管費率が減少した。第3四半期に、親会社のリーバイ・ストラウス社と利益連動型の新しいライセンス契約を締結したことで、ロイヤリティが減少したこともプラスに働いた(前期9億7,200万円に対し、当期は2億2,600万円に削減)。

リーバイ・ストラウス ジャパン 2015年11月期 部門別売上高(表2)

リーバイ・ストラウス ジャパン
2015年11月期 部門別売上高(表2)

売上高は116億3,300万円(7.6%増)と増収し、売上高総利益率(粗利率)は9.7ポイント改善し44.7%に上昇した。売上原価は前期70億円から当期64億円と減少した。商品回転率は3.1と変わらないが、消化率が高まり粗利率が改善、販管費率が2.7ポイント減少したことも後押しし、利益面で黒字化を達成した。

D/Eレシオは短期借入金の3億2,400万円を計上したことで0.206になったが、正常値内と言われる0.3以内にとどまっているため、B/S上の財務状況は特に問題ないと思われる。自己資本比率は30%台を回復した。

メンズに加え、レディスアイテムも強化

中長期では、メンズボトムスに加え、レディスのボトムスおよびメンズ・レディスのトップスの拡販にも力を入れる。また、「リーバイスストア」を含む店頭のプレゼンテーションを改善していくほか、新規出店も継続する。市場在庫の適正化も重視し、適時適品の投入体制を推し進める。

短期的には、「業績の安定化から成長路線への転換」を重要視する。通期見通しは売上高123億円と6.1%の増収を計画、営業・経常段階で2億円の利益を目指す。当期純利益は1億2,500万円の計画だ。

(樋口尚平)

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