阪神梅田本店が「DENIM DAYS」イベントを開催
update: 2020/09/28
《店頭レポート》
大阪・梅田の阪神梅田本店が9月9日から22日まで、デニムを使った商品を紹介・販売するイベント「DENIM DAYS」(デニム デイズ)を開催した。過去「デニム博」として秋ごとに実施してきたイベントを再編集したもので、今回で6回目の開催となった。
「デニム博」の発展型、レディス客の開拓も視野に
阪神梅田本店は前から、「ジーンズハウス」という名称で国内のジーンズのナショナルブランド(NB)を主軸にした自主編集売り場を展開してきた。建て替え工事に伴い、現在は4階レディスフロアにおいて「パンツショップ」と名前を替えて、運営を続けている。今もMDの中心は国内のNBで、商材はジーンズが主力だ。
OLやキャリア、ミッシー、ミセス層を意識し、ジーンズのほか通勤や外出時に履ける非デニムのカジュアルパンツも扱うようになった。一部トップスも取り揃えており、パンツ商材を軸に日常――カジュアルシーンのコーディネートも発信している。
前身の「デニム博」は、ジーンズの素材である「デニム」生地に着目し、ジーンズ以外の商材も集積して、新規の客層を開拓するためにスタートした。もちろん、軸足はジーンズに置いているが、顧客層の広がりを期待したイベントだった。「DENIM DAYS」は開催フロアを4階の婦人服売り場に移し、新しい提案を試みた。
日常生活のシーンを意識した提案
「DENIM DAYS」のコンセプトは、「デニム好きからデニム初心者まで、毎日の生活に取り入れたくなるデニムの魅力を提案」するというもの。今回は、婦人服売り場4階と5階で開催した。期間を「PART1」(9月9-15日)と「PART2」(9月16-22日)に分け、ブランドを入れ替える形で実施した。
参加したブランドは「PART1」が「DENIM MADNESS」や「サキュウ」「it's a Beautiful day」など計5社。「PART2」は「Senio jeans」や「オールマイラビング」「5inch」など4ブランド。トータルで9ブランドが参画した。
対象顧客は、基本的に「デニム博」のリピーターを想定したが、新規の女性客の取り込みも視野に入れた。4階フロアのイベントスペース周辺には、「ミラ オーウェン」「アナトリエ」「ラグライア」「セオリー」など、比較的感度の高いレディスブランドがショップを連ねている。こうした異なるテイストのブランドのファンにも、デニムの魅力に関心を持ってほしいという狙いもあった。
また、SNSを通じた発信も実施。「インスタグラム」による発信も毎日実施し、継続的に来店客へアピールした。そのほか、ECサイトやリモートショッピングサービスなども活用した。9日と16日に開催した「インスタライブ」では、週間の視聴回数が約4,000回にのぼった。ECサイトを見て来店した顧客もいたという。
コロナ禍の影響で、十分な準備や販促ができなかったこともあり、売り上げはやや低調だったようだ。しかし、SNSなどを使った発信の効果もあり、「デニム博」の顧客を中心に「阪神梅田本店のデニムイベント」の認知度は着実に高まってきている。
(樋口尚平)