路線修正に追われるジーンズ&カジュアル大手
・・ハイグレード化や若年人口減少への対応戦略の行く末は?・・
update: 2015/02/16
アベノミクス経済政策は国民の消費需要の増加にはすぐには結びついていない。金融緩和措置で安直に消費支出に飛びつくアメリカの中間層と違って、日本の消費者は手堅く、財布のひもを引き締め続けている。カジュアル衣料一般もこれといった大型ヒット商品の存在も少なく、全体として低調である。そんな中、大手カジュアル専門店は既存路線からの修正を図ろうと懸命だ。新たな業態開発や海外進出が本筋の戦略ではあるが、メンズ、レディス分野相互のターゲットの拡大や雑貨比率の増加など手近な戦術も重要視している。低価格にこだわらない高級化路線強化の動きもある。店舗新規オープン数の減少化や次第に深刻化する少子高齢化の波に対応する動きなどを中心に、方向転換に追われるジーンズ・カジュアル大手専門店の動きをまとめる。
(ジーンズ アンド カジュアル レポート32号・甲賀一郎・ダイジェスト)