オンワードパーソナルスタイル
オーダー婦人靴「オーダーメイドウィメンズシューズ」をスタート
東京・表参道、大阪・本町でコーナー展開
update: 2019/11/11
オンワードホールディングスの子会社、オンワードパーソナルスタイル(東京)が11月8日、東京・表参道と大阪・本町のショップで、オーダー婦人靴「オーダーメイドウィメンズシューズ」の取り扱いをスタートした。約30万通りの組み合わせが可能で、自分だけの1足をオーダーすることができる。リードタイムが最短で1週間という点が魅力だ。
リードタイムは最短で1週間
オーダー婦人靴「オーダーメイドウィメンズシューズ」は、オーダーメイドブランド「KASHIYAMA the Smart Tailor」(カシヤマ ザ・スマートテーラー)における、ファクトリー・トゥ・カスタマー(F2C)事業の第2弾。紳士スーツ・婦人スーツのオーダー展開に続いて、レディスシューズに焦点を当てた。婦人靴の市場はおよそ3,000億円と大きな規模であり、また「自分に合う靴がなかなか見つからない」という消費者の不満も少なくない背景があった。ここに新規市場開拓のチャンスがあると判断し、新しいライン「オーダーメイドウィメンズシューズ」を立ち上げるに至った。
東京・表参道は、11月8日に新規オープンした初の女性専門店「KASHIYAMA ウィメンズ表参道店」の2階に売り場を構える。大阪・本町は同日リニューアルオープンした「KASHIYAMA 大阪本町店」の一角でコーナー展開する。
「オーダーメイドウィメンズシューズ」は、パンプスやヒールなどのデザイン、素材や色目、デザインなどを自由に選ぶことができる。店内には試履き用のゲージサンプル(シューズ)が常備されており、自身の足型に合ったサイズを選ぶことができる。用意されているサイズは21.5-26cmまで、足囲(ワイズ)は3種類。ヒールの高さは4タイプ。各サイズ12モデルずつが用意されている。
店頭では、まず欲しいシューズのデザインを選び、次に素材や色目を選択。適したサイズを探して、オーダーに至る。素材はスーツと同様の生地見本帳(バンチ)から、触感を確かめながら選ぶことができる。素材の種類は春夏・秋冬のシーズンに合わせ、常時追加していくという。上代価格は素材の種類によるが、9,900-1万8,000円(本体価格)。生産は神戸のシューズメーカーが手掛け、納期は最短で1週間という速さだ。
事前に社内で試験販売したところ、合計1,000足が売れた。数足を購入する人が多く、中には8足をオーダーした人もいたという。やはり、ジャストサイズの靴が手に入れられるという点が、魅力的のようだ。「ポイントはリードタイムが1週間という事。オーダーした靴が届くまでのモチベーションが醒めないうちに商品が届くというメリットがある」(オンワードパーソナルスタイル クリエイティブ本部コミュニケーション戦略部、竹田哲哉ゼネラルマネージャー)。
認知度向上が当面の課題
店頭には、社内で研修を受けた専門スタッフが接客を担当する。表参道店は幅広い客層が訪れると予想されるが、大阪・本町店はオフィス街ということもあり、ビジネスパーソンの来店が多い。OL・キャリア層の利用に期待がかかる。
また大阪本町店は今回のリニューアルで、メンズスーツの新ライン「モダンテーラー」をコーナー化した。今年3月からスタートした新ラインで、機能性に焦点を当てたスーツ群。家庭の洗濯機で丸洗いできる点が特長。セルフで生地の風合いやストレッチ性を確かめられるよう、大きめの生地見本が常設されているほか、袖の長さを確認できるゲージサンプル(ジャケット)も複数サイズが用意されている。また、ウイメンズスーツでも、丸洗いできる「コンフォートライン」を追加。ウイメンズ専用生地も用意し、シューズ共々、女性客の開拓に力を入れる。
来春に、「オーダーメイドウィメンズシューズ」を新たに4店オープンする計画だ。課題は「認知度の向上」(竹田マネージャー)。「婦人靴のオーダーシューズを手掛けていることを知ってもらうことが当面の取り組み課題」(同)だ。
(樋口尚平)