MENU
TOP > 業界ニュース > 財務分析レポート オンワードホールディングス 2016年2月期 第2四半期 国内外で苦...

財務分析レポート
オンワードホールディングス 2016年2月期 第2四半期
国内外で苦戦し、減収減益に

update: 2015/10/14

オンワードホールディングス、 2016年2月期 第2四半期 財務諸表(表1)

オンワードホールディングス、
2016年2月期 第2四半期 財務諸表(表1)

オンワードホールディングスの2016年2月期 第2四半期 連結決算は、国内は3月度の売上不振、海外は欧州事業が苦戦し、減収減益になった。経費コントロールによるコスト削減を目指したが、販売管理費率は0.4ポイント増と増加した。部門別でも軒並み減収だったが、「ジョゼフ」ブランドが増収を達成した。

前年の消費増税の反動、3月のプロパー商戦が苦戦

主力の国内事業では、期首の3月度が前年同期比18%減と苦戦した影響が期末まで続いた。前年度の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が大きかった。ショッピングセンター向けのブランドを中心に回復が遅れたという。

7月のセール時期は計画通りだったが、プロパー強化策の効果があまり表れなかった。3月の影響を除くと、「23区」や「五大陸」などの主力ブランドは増収の推移で健闘したという。Eコマースビジネスは、8月にインフラ整備による一時休止があったものの、37億円(14.6%増)と好調だった。

国内の子会社では、オンワード商事、チャコットが増収。ペット関連事業のクリエイティブヨーコが苦戦した。海外では、欧州事業がライセンス、ジル・サンダーの受注減に伴い苦戦した。

下期は、国内外ともに厳しい消費環境が続くと予想し、減収の見通しを立てている。不採算事業の整理が進んだこと、また新規事業への投資が一段落したことから、利益面では増益を見込んでいる。財務面では、売上総利益率および商品回転率が減少したため、交差比率が2ケタ減になった。D/Eレシオが微増しているが、深刻な水準ではない。

主力ブランドで反転攻勢に

オンワードホールディングス、 2016年2月期 商品別売上高(表2)

オンワードホールディングス、
2016年2月期 商品別売上高(表2)

主力の「オンワード樫山」では、売り上げの42%を占める主要ブランド──「23区」「ICB」「自由区」「五大陸」「CKメンズ」「any sis」において、売れ筋商材の強化に取り掛かった。下期から、「23区」「五大陸」およびSR事業部門(主にショッピングセンターを統括)において、在庫の一元化をスタートする。店頭とEC在庫を一元化して、オムニチャネル化を加速させる。

財務面では、ROE(自己資本当期利益率)の改善に力を入れる。中期的には、ROE5%を目指す。2015年2月期は2.4%の実績なので、ほぼ倍増することになる。自己株式の取得により自己資本比率を高め、増配を含めた資本政策を見直し、株主還元を推進するという。通期の連結業績見通しは、売上高2,674億円(5.0%減)、営業利益46億円(19.7%減)、経常利益58億円(19.0%減)の減収減益。

(樋口尚平)

豊和株式会社 ビッグジョン かまだプリント株式会社 シキボウ ドミンゴ ダンス ウィズ ドラゴン ミズノ株式会社 ペガサス シマセイキ ゴールドウイン 株式会社デサント