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女性の知恵から生まれた伝統を伝え、守る新しいビジネス
Lee × Over the Rainbow SAKIORIプロジェクト始動

カラフルな裂織と デニムのミックスアイテム

カラフルな裂織と
デニムのミックスアイテム

青森県十和田市で約250年続く伝統織物技術「裂織」。十和田は、冬は雪深く、綿花が育たない環境のため、住人は貧しく、遠方から衣類を買うこともできないことから、古くなった衣類を裂き、それを元に新しく布を織りなおすという女性たちの知恵から生まれたという。現在は新しい価値を生み出す「リバースイノベーション」の事例として注目されている一方、その伝統を受け継ぐ人が少なくなっていると言うことで、東北各地でこれを継承しようと保存会やコミュニティができている。


東京・原宿にある直営店を拠点にファッションを通じて10~20代の社会貢献や環境問題に関心がない女性に少しでも関心を持ってもらおうと発信している、オーバー ザ レインボーと、以前から東北コットンプロジェクトやリーバースプロジェクトなど、様々な社会活動を行っているリー ジャパンがその活動に共感。2社のコラボレーションにより裂織の新事業をスタートさせる。

リーの織りネームを縫い付けた 裂き織リボンアクセサリーは 1500円(参考価格・税抜)で販売予定

リーの織りネームを縫い付けた
裂き織リボンアクセサリーは
1500円(参考価格・税抜)で販売予定

オーバー ザ レインボーの直営店では「持ち主だった人(社会問題解決に取り組む人)の物語付き」のヴィンテージアイテムを販売。商品を買う事が社会貢献に繋がっていることを身近に感じることができる。最近はこの店を通じでつながった女性たちで約8000人のコミュニティを作り、そこから生まれたアイデアと企業・行政を結び付け、新しい事業の開発を行っている。裂織もその活動で繋がった。

トートバッグ1万2000円(参考価格・税抜)

トートバッグ1万2000円(参考価格・税抜)

裂き織を織った 南部裂織保存会の皆さんの 顔写真とメッセージが添えられた ポップも飾られていた

裂き織を織った
南部裂織保存会の皆さんの
顔写真とメッセージが添えられた
ポップも飾られていた


提携先となる南部裂織保存会には現在250名の会員が所属。工房には裂き織の織機がたくさん並び、1日体験や教室などが行われている。できあがったものは同じものが二つとない、織った人の個性が表れている。このプロジェクトでは裂織そのものは語る“リサイクル”への関心だけでなく、織り手の女性たちのマインドやストーリーも消費者に知ってもらい、消費者に「自分らしく、社会を変えていく機会」のご提供を目指していく。

1時間では語りつくせなかったパネルディスカッション 写真左からオーバー ザ レインボー代表/ディレクター佐野里佳子さん、 リー ジャパン取締役/ディレクター 細川秀和さん、 慶應義塾大学特別招聘准教授 井上英之さん、 パタゴニア日本支社社長 辻井隆行さん

1時間では語りつくせなかったパネルディスカッション
写真左からオーバー ザ レインボー代表/ディレクター佐野里佳子さん、
リー ジャパン取締役/ディレクター 細川秀和さん、
慶應義塾大学特別招聘准教授 井上英之さん、
パタゴニア日本支社社長 辻井隆行さん

商品はリーのC品デニムを材料にした「DENIM SAKIORI」と、南部裂織保存会の女性達の織ったカラフルな裂織とデニムがコラボした「COLORFUL SAKIORI」の2型。2015年5月よりリー直営店、オーバー ザ レインボーにて販売を予定している。また15年秋からは海外展開も開始。リー インドネシアを皮切りに、リー ブランドの下、世界各国へと拡大していくという。商品の輸出入販売だけでなく、このビジネスモデル自体を展開することで、社会が本質的に変わる仕組みを生み出すことが狙い。

若い女性が持つ斬新な感覚で伝統の保存・継承をイノベーションし、新しいビジネスへと昇華させていくこのプロジェクトに注目したい。

(ファッションライター 苫米地香織)

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