どう考える「顧客満足度(CS)」の業界間比較アンケート
伊勢丹とユニクロをどのように比較しろというのか?
update: 2010/03/01

経済産業省の委託事業で、日本サービス産業生産性協議会(代表幹事 牛尾治朗氏)が今回はじめて実施したサービス産業(29業界)のアンケート結果が話題になっている。
調査は約10万人の消費者を対象に、あらかじめ選定した大手のサービス企業(291社)について、
1)事前の期待イメージ度、2)品質の評価、3)価格の評価、4)総合的な満足度、5)他の友人などへ
口コミで良いと伝えるか、6)今後も使うか の6項目について10点満点のスコアを集計したもの。
調査事業の狙いは満足度を構成する要素を明確にして他の「業界」との比較をもとに改善策を考えて、サービス産業の活性を図るというものだ。
全業種にまたがる総合1位は東京ディズニーリゾート、2位は通販(パソコンなど家電)のECカレント、3位は外食のすしろーといった具合だ。上位に到達するには上記6項目についてほぼまんべんなく得点を稼がなければならない。もっとも、主にどの分野で点数を稼いだかは企業によって異なる。東京ディズニーリゾートは1)の事前イメージや2)の「行ってよかった」という品質での高得点が要因。外食の「すしろー」は3)の低価格への満足度といった具合だ。
さて気になる各産業業態内での個別のランキングは公表されていない。ただし各々のトップ企業の名前は公表されている。例えば百貨店では伊勢丹、衣料専門店ではユニクロ、量販GMS部門ではイオン、コンビニではセブンイレブンが顧客満足トップといった具合だ。立地や客層などおよそ産業のスキーム(構造)の異なる業種との比較はまどろっこしい。同じ業態内で、例えばユニクロとライトオンとの上記6項目についてのアンケート比較などを知りたいもどかしさもあるのだが。
今回の調査結果、業界団体など全体的な戦略つくりには役立つということだろうか。
A)各業界の調査対象とトップ企業の得点、B)アパレルに関係ある「百貨店」、「量販GMS」「衣料専門店」
の3部門についての業界の平均値とトップ企業の比較を掲げてみた。


詳細は「日本サービス産業生産性協議会」のWEBサイトで見ることが出来る。
http://www.service-js.jp/cms/show_news.php?id=212