開業後目標通りに推移
トータルアイテムで提案するレディースジーンズ売り場「スタイルギャラリー」
あべのハルカス近鉄本店
update: 2013/09/13
6月13日に開業したあべのハルカス近鉄本店の1ヶ月間の売上高は約100億円で対前年比1・6倍、来店客数は約290万人で対前年比2・4倍、また7月の1ヶ月間の業績も売上高は対前年比1・3倍、来店客数は対前年比1・8倍と好調に推移しており、同社秘書広報部では「ほぼ目標通りで順調」と判断している。とくに人気が高いのが12~14階の大規模レストランフロアと地下の食品売り場だという。
あべのハルカスは近鉄本店が入店する「タワー館」と、専門店街で構成される「ウィング館」の2つの施設から成り立っており、「ウィング館」は今秋グランドオープンする。2つを合わせた初年度売上高を1450億円と設定している。
今回は4階のレディースジーンズ自主編集売り場「スタイルギャラリー」を訪ねた。この売り場の特徴はジーンズ単品ではなく、カジュアルウェア、スーツ、雑貨などとトータルに展開しているところにある。ジーンズは「リーバイス」「ブラッパーズ」「スウィートキャメル」の国内ナショナルブランド3つと、「AG」「Jブランド」「ジョーズジーンズ」「リプレイ」「ピカデリー」「シマロン」「ビッグスター」などの高額インポートジーンズ、国産ブランド「レッドカード」、カイタックインターナショナルのライセンス生産による「ヤヌーク」などのブランドを展開する。エドウィンのレギンスパンツ「ラディーバ」もカジュアルウェアゾーンに用意する。 改装前に比べてトータルアイテムでの商品展開が可能になったことと、客通りの多い位置に配置されたことによって、売上高は前年をクリアするペースで推移している。インポートブランドは前年比20%増、国産NBも50%増と伸びている。
ターゲットは30代後半~40代が中心で、50代くらいまでカバーする。30代後半~50代というのはもっともジーンズを愛好する世代でここに向けた提案を行う。今春夏の売れ筋は世間同様に柄パンツ、ネオンカラーパンツ、ホワイトジーンズ、アンクル丈ジーンズだった。売り場では今秋もこの傾向は続くと見ているが、柄物は花柄一辺倒から幾何学柄やその他の柄へと種類が増える。またカラーパンツとホワイトジーンズの人気も続き、ホワイトジーンズはミセス層にまで広がっている。また新製品としてはコーティング加工パンツにも芽があると見ている。
(ファッションライター 南充浩)