オリジナルブランド「デニトリップ」立ち上げ
多ブランド開発に着手
ニイヨンイチ

update: 2013/08/06

ジーンズの縫製・ＯＥＭ生産を手掛けるニイヨンイチ（本社・岡山県倉敷市児島）は、ナチュラルテイストの自社オリジナルメンズブランド「デニトリップ」をスタートさせ、その顔見世として7月下旬に大阪市内で展示会を開催した。今回提案したのはパンツ12型、トップス4型で、コンセプトに「少年のような大人の服」を掲げ、ヨーロッパテイストのワーク、ミリタリーを打ち出す。価格は1万円台半ばが中心で、洗い加工を施さないクリーンなイメージをアピールする。今後はシャツ、小物雑貨など品番を広げてトータルイメージのカジュアルブランドを目指したいとする。

ニイヨンイチの藤井英一社長は「相手先の業績や要望に左右されやすいＯＥＭ生産という業態が厳しさを増している。そこで当社は、今後、消費者に直接販売するオリジナルブランド化を推進したい」とする。その手始めに立ち上げたのが今回の「デニトリップ」で、今後はレディースブランドや社長自らが考案したブランドなどを立ち上げる予定だという。藤井社長は「ジーンズ単品の単一ブランドが数十億円以上の売上高を稼げる時代は終わった。現在のような状況下での単品単一ブランドの極大値は売上高10億円程度。当社は数億円レベルのブランドを複数展開することで今後の成長につなげたい」と説明する。今年の秋には、「デニトリップ」を始めとする自社ブランドを一堂にそろえた通販サイトを立ち上げる計画もある。

（ファッションライター　南充浩）