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“大人の街”としての情報発信拠点へ
「渋谷ヒカリエ」26日、オープン
商業施設のシンクスも注目

update: 2012/04/28

開業日のオープン10時には、約4000人が行列をつくった

開業日のオープン10時には、約4000人が行列をつくった

4月26日、東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)は、渋谷駅直結の高層複合施設「渋谷ヒカリエ」を開業した。同日、株式会社東急百貨店(以下、東急百貨店)は、渋谷ヒカリエ内に商業施設「ShinQs(シンクス)」を開業。開業時間の10時には、約4000人が行列をつくった。

開業初日・プレオープンの来館者数は、約20万人(渋谷ヒカリエ全体)、同売上は、2億9000万円(同)で、うちシンクスは予算比200%と好調な滑り出しを見せた。渋谷ヒカリエへの来場者数は、年間1400万人、シンクスでは初年度売上180億円を見込んでいるという。

8路線が乗り入れる渋谷駅の一日の乗降客数は約300万人。このうち、約40万人が駅の外へ出て、42万人が駅に戻る渋谷は、毎日、100万人近くの人が動く街と言われている。かつての渋谷文化の情報発信拠点と言われた、東急文化会館の跡地および周辺街区一帯に建設された渋谷ヒカリエは渋谷駅周辺開発のリーディングプロジェクトと位置付けられている。

国内最大級のミュージカル劇場「東急シアターオーブ」(11~16F)を筆頭に、大型イベント会場「ヒカリエホール」(9~10F)、アートギャラリーやクリエイティブスペースとして複合機能を持つフロア「8(ハチ)」(8F)、また、多彩な情報を発信するデジタルサイネージを設置(B2、1F、2F)するなど、“日本一訪れたい街、渋谷”を目指し、エンターテイメント性の強い機能を揃え、大人の街としての情報発信拠点を目指す。複数の開業イベントが予定される中、SHIBUYA109が主催する初めてのショーイベント「Shibuya 109 Girls Festival 2012(マルキューフェス)」が5月12日に開かれるなど、渋谷駅周辺の回遊性を高め、幅広い層の集客につなげる。

開業セレモニーのテープカットには、 開業記念イベントをヒカリエホールで開催する 歌舞伎俳優の市川亀治郎さんや、シンクスのターゲットを体現する 女優の片瀬那奈さんらが登場した

開業セレモニーのテープカットには、
開業記念イベントをヒカリエホールで開催する
歌舞伎俳優の市川亀治郎さんや、シンクスのターゲットを体現する
女優の片瀬那奈さんらが登場した

渋谷ヒカリエ内の複合商業施設「シンクス」(B3~5F)のターゲットは、自分目線でモノ・コトを選択できる働く女性たちを総称する「セルフエディター」。東急百貨店の新しい商業施設として、自主編集売場とテナント業態をミックスさせ、美容、ファッション、食料品など約200の売場、ショップで構成。 “キレイ”“キズナ”“チテキ”をテーマに、シンクス全体を雑貨視点で捉えるMDコンセプトで編集、ここでしか入手できない限定品やセット商品、ノベルティなども多数揃え、発見する楽しみや自身の価値観で自由に組み合わせる買い方、使い方をこれまでにない商品と仕組みで提案する。

セレクトショップやブランドショップは、新業態や1号店、旗艦店と位置けるショップも多く、既存ショップでもシンクスならではの品揃えを打ち出し、他との差異を強くアピールしている。

キャリアファッションに特化した3Fでは、パンプス中心に国内外ブランドをセレクトした自主編集売場「シンクスシューズカレイド」の周りに人気のシューズブランドを集積、一度に試履きできる環境を整えるほか、「イン・ザ・バッグ」や「オン・ザ・デスク」のグッズなど、さまざまなワークスタイルをバリエーション豊富に提案。また、創業40周年を機にSAZABYは新コンセプト“bijiness”を掲げた初のコンセプトショップ「bijiness by SAZABY」をオープン。働く女性のための“美人バッグ”をモードとフェミニンからスタイル提案する。

用途がオフィス、文化施設、 商業施設に分かれる渋谷ヒカリエはボックスを重ねたような外観

用途がオフィス、文化施設、
商業施設に分かれる渋谷ヒカリエはボックスを重ねたような外観

アパレル&雑貨のミックス編集からオフタイムを彩るカジュアルファッションを提案する4Fも多彩。休日の旅行も、仕事の出張も、散歩も、ライフスタイルのすべてを旅と捉えるデイリーウェアと雑貨をメンズとウィメンズで提案する「ビームスライツ」がお台場に続く2号店として出店。デザイン、機能、素材にこだわった大人のスタイルを多彩にシーン演出している。また、ゴールドウインが昨年春から直営展開している新業態「サタディ・イン・ザ・パーク」(5店舗目)は、昨今のスポーツをライフスタイルとして提案。スポーツブランドミックスのセレクトショップとしても注目される。

ライフスタイル雑貨のフロア、5Fでは、本店のある京都以外では初出店となる秀和が運営するがま口アイテムの専門店「AYANOKOJI(あやの小路)」や、キッチンとダイニングに関連するアイテムを多彩に揃える世界初のシングルコンセプトショップ「ザ・コンランショップ キッチン」(5F)など、幅広い視野から雑貨を提案している。

他にも、トレンド&シーズンの旬を集めて提案するバイヤーズセレクトの自主編集売場「パーツ ジョイスト」(2F)は、“カワイイ、カッコイイ”をキーワードに高感度な小物雑貨を提案。アンテプリマの雑貨を集積したコーナーはシンクスのみの展開だ。

新しい切り口のビューティゾーン(B1~1F)では、東洋の智慧「漢方」と西洋の癒し「アロマ」を融合し、体の内と外からトータルエイジングケアを提案する「カガエ カンポウ ブティック」(B1F)や、エステルームやカフェを併設した「よーじやコスメティック&カフェ」(B1F)、オーガニックコスメ中心の「コスメキッチン」(1F)、イスラエル発のバス&ボディケアコスメブランドの「サボン」(1F)など、ナチュラル&オーガニックなアイテムの品揃えでは都内最大級となる。

渋谷ヒカリエは渋谷駅に直結しており、坂を介して青山方面へフラットな都市回廊を創出、東側は人の流れが大きく変わると指摘されている。そして、2012年度中には東横線も東京メトロ副都心線と相互直通運転でつながる予定。今後は渋谷周辺や青山だけでなく、東急プラザ表参道原宿のある原宿、さらには新宿と、都心の周辺エリアからどれだけ集客し、また、回遊しやすくできるか、そのためにはどのような街づくりが求められるのか。かつて担ってきた渋谷文化の情報発信拠点としての真価も問われることになりそうだ。

左から、㈱東急百貨店 取締役社長 二橋千裕氏、 東京急行電鉄㈱ 取締役社長 野本弘文氏、 ㈱東急文化村 取締役社長 渡辺 惇氏

左から、㈱東急百貨店 取締役社長 二橋千裕氏、
東京急行電鉄㈱ 取締役社長 野本弘文氏、
㈱東急文化村 取締役社長 渡辺 惇氏

約2000人の客席がある ミュージカル専用劇場「シアターオーブ」。 舞台と客席が近く、迫力がありそう

約2000人の客席がある
ミュージカル専用劇場「シアターオーブ」。
舞台と客席が近く、迫力がありそう

インテリアやキッチン回り、 生活雑貨などがカラフルに並ぶ5Fのライフスタイルゾーン

インテリアやキッチン回り、
生活雑貨などがカラフルに並ぶ5Fのライフスタイルゾーン

本店のある京都以外では初出店となる がま口アイテムの専門店「AYANOKOJI(あやの小路)」(5F)

本店のある京都以外では初出店となる
がま口アイテムの専門店「AYANOKOJI(あやの小路)」(5F)

本店のある京都以外では初出店となる がま口アイテムの専門店「AYANOKOJI(あやの小路)」(5F)

本店のある京都以外では初出店となる
がま口アイテムの専門店「AYANOKOJI(あやの小路)」(5F)

アメリカ各地で見つけた 他では入手できないキュートでセクシー、 レトロなテイストが印象的なドレスエプロンの専門店「アモリコ」(5F)

アメリカ各地で見つけた
他では入手できないキュートでセクシー、
レトロなテイストが印象的なドレスエプロンの専門店「アモリコ」(5F)

ライフスタイルのすべてを 旅と捉えるビームスの新業態「ビームスライツ」(4F)

ライフスタイルのすべてを
旅と捉えるビームスの新業態「ビームスライツ」(4F)

ライフスタイルのすべてを 旅と捉えるビームスの新業態「ビームスライツ」(4F)

ライフスタイルのすべてを
旅と捉えるビームスの新業態「ビームスライツ」(4F)

自主編集売場の 「シューズ カレイド」(3F)

自主編集売場の
「シューズ カレイド」(3F)

働く女性のための“美人バッグ”を モードとフェミニンからスタイル提案する「bijiness by SAZABY」(3F)

働く女性のための“美人バッグ”を
モードとフェミニンからスタイル提案する「bijiness by SAZABY」(3F)

エステルームやカフェを 併設した「よーじやコスメティック&カフェ」(B1F)

エステルームやカフェを
併設した「よーじやコスメティック&カフェ」(B1F)

(有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子)

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