初心者ゴルファー向けの新フィッティングシステム
ミズノが「BODY FIT GOLF」シリーズをスタート
update: 2012/09/06
ミズノは、主にスコアが100~110の初心者ゴルファーへ向けたゴルフクラブの新しいフィッティングシステム「ミズノ BODY FIT GOLF」(ボディー フィット ゴルフ)を9月22日から発売する。ゴルフクラブのカスタムフィッティング(別注対応)と言えば上級者ゴルファーに限定されていたが、測定システムを体系化・数値化し、計測・接客が容易になったことで初・中級者が利用しやすくなった。強みのカスタムフィッティングを強化・拡大する施策の1つでもある。各ゴルファーに最適のクラブ重心を計測し、ウエート(おもり)を調整した上でクラブを納品する。
従来のカスタムを基にアレンジ
従来のゴルフクラブのカスタムフィッティングは利用客がシングルプレーヤーで、店員も熟練したフィッターであるケースが多かった。現在もその傾向は変わらないが、新たにスタートする「ミズノ BODY FIT GOLF」は利用客も接客する店員も高度な技術を必要としない。「カスタムフィッティングはとかく敷居が高いイメージがあった」(ゴルフ事業部、長崎俊幸マーケティング部長)と言い、敷居を低くする狙いがあったようだ。
ゴルフ市場は昨年3月に発生した震災の影響が大きく、今年は震災前の10年度の水準には回復し切れていない。プレーヤーの新規参入やボリューム層の買い替え需要の動きが鈍く、競合他社との差別化を図る必要性が高まっていた。そうした市況下で生き残りの手段として選択したのがカスタムフィッティングだった。
現在、上級者向けモデルのゴルフクラブ「MP」では、購入されるアイアンの65-70%がカスタムフィッティングの顧客だという。実に3人に2人がカスタムフィッティングを利用していることになる。ボリューム向けのモデル「JPX」ではアイアンのカスタム比率が約40%と低くなるが、それでも市場の平均(ミズノによると約20%)に比べるとかなり高い。
こうした既存ユーザーのカスタムフィッティング需要が高まる中、初・中級者へも同様のサービスが提供できないか、と考え始めたのがきっかけだったようだ。構想自体は3年前からスタートしており、試行錯誤の末、ようやく今秋のデビューに漕ぎ着けた。クラブの加工ができる自社工場・ミズノテクニクスを構えていることも、カスタムフィッティングを体系化することにプラスになった。まとまった量のクラブを扱えるメリットである。