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東洋紡STC、渡邉紘志 取締役執行役員 繊維事業総括部長 兼インナー事業部長
「組織の総合力を発揮する」

update: 2018/07/20

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東洋紡STC、渡邉紘志 取締役執行役員 繊維事業総括部長 兼インナー事業部長

東洋紡STC、渡邉紘志 取締役執行役員
繊維事業総括部長 兼インナー事業部長

今年4月から、東洋紡の繊維製品事業総括部長を務め、東洋紡STCでは繊維事業総括部長兼インナー事業部長として陣頭指揮を執る渡邉紘志 取締役。組織改編を機に、同社の素材開発能力をさらに強化し、収益力を高めようとしている。スポーツを中心とした機能性素材の開発が重要な取り組みの1つである。今後の方針について、渡邉取締役に聞いた。

主力のスポーツアパレルは堅調な推移

渡邉取締役は15年3月から、東洋紡STCのスポーツアパレル事業部長を務めてきた。合繊と天然繊維などの複合糸を強みにする同社。ゴルフウエアやアスレチック、アウトドアなどのスポーツカテゴリーにおいて、一定のシェアを確保している。

「繊維事業のうち、主力はスポーツカテゴリーですが、ユニフォームやインナーも安定した領域です。『繊維事業総括部』傘下には、合計5つの事業部がありますが、ユニフォームとインナーが健闘しています。主力のスポーツは在庫調整の影響で収益が下がりましたが、ビジネス自体は堅調です。市況は国内外共に良いと思います。国内は明るい兆しが見えますし、海外では米国市場も良い。中東は政治的な理由で少し滞っていますが、総じて悪くはないと思います」

同氏が指摘する5つの事業部とは、「スポーツアパレル」「インナー」「中東」「テキスタイル」「ユニフォーム」。第1と第2に分かれていた繊維の組織を1つに集約した。営業活動は従来通り、各事業部で担当するが、素材の開発や展示会など、共有できる部分は一緒にして、相乗効果が出せるような体制に改めつつある。

「繊維の部隊を1つにした目的は、収益力を高めることです。素材開発も今までは事業部ごとに行っていました。シナジーが表れるのはこれからだと思いますが、この素材開発を一本化したことが強みになると思います。また、非衣料向けとの融合も視野に入れています」