ミズノ 「ブレスサーモ」 2014年秋冬シーズン
高額モデルがけん引し、堅調に推移
update: 2015/04/27
ミズノの吸湿発熱素材「ブレスサーモ」を採用したアンダーウエアの2014年秋冬シーズンは、百貨店など従来の価格帯のモデルが2ケタ増とけん引し、全体に堅調な推移だった。競合商品が増える中、差別化・住み分けを図れたようだ。主に量販店向けに展開する廉価版「ブレスサーモ エブリ」は15年秋冬にリニューアルを予定しているため、政策的に商品投入量を減らした。
“赤箱”入りの商材が健闘
吸湿発熱する素材「ブレスサーモ」の20年間のパテントが切れた昨年。吸湿発熱系の競合商品が増え、「『ブレスサーモ』も苦戦すると予想していた」(松尾朗 グローバルアパレルプロダクト本部ライフスタイルアパレル企画部アウトドアアパレル企画課長)が、ふたを開けてみれば、従来品の“赤箱”入りの商材が2ケタ増と健闘し、けん引役になった。
箱のパッケージは他のスポーツ、アウトドア関連ブランドが追随した販売体裁で、小売店の話では「発熱する赤い箱の肌着をください」と言って買い求めるエンドユーザーも少なくないという。顧客にしっかり定着した点が、好調要因の1つだと考えられる。
売れ筋アイテムは、肉厚の「ヘビーウエイト」モデル。価格も高くなるが、「より暖かさを求めるニーズが高まっているのではないか」(北住達也 ライフスタイルスポーツ事業部事業企画部ライフスタイルスポーツマーケティング課アシスタントマネジャー)と分析する。