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2021年シーズンのスポーツ市場を展望する
ビジネス再浮上の波に乗れるか?

update: 2021/01/04

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2020年はコロナ禍で始まり、コロナ禍で終わったシーズンだった。日本国内では5-6月を中心に、経済活動が著しく制限されたほか、国外も同様に大きなマイナスの影響を受けた。スポーツ業界も例外ではなく、東京オリンピック・パラリンピックが延期されたほか、特にチーム競技が大きく落ち込んだ。2021年はどういったシーズンになるのだろうか、展望してみる。

引き続き好調なアウトドア

いわゆる“ソーシャル・ディスタンス”──個々人で物理的な間隔を維持して感染拡大を防ぐ──を実践するため、スポーツ市場ではチームスポーツ、部活動や中でも室内競技──バドミントンや卓球などが自粛を余儀なくされた。インターハイや全国高校野球大会が規模を縮小され、限定的に開催されたことは記憶に新しい。

スポーツ関連企業の業績も、こうした競技活動を抑制された種目と連動した。チームスポーツや室内競技に関連する製品の売り上げが大きく落ち込んだ。営業を自粛した小売店も苦戦を強いられた。チームスポーツなどの外商も厳しい状態が続いた。

その半面、ソーシャル・ディスタンスを実践しやすい分野のスポーツは活発になった。主にアウトドア関連──ランニングやサイクリング、キャンプ関連は堅調な推移だった。またテレワークが急速に広まった影響もあり、自宅で取り組めるスポーツ──フィットネスやヨガなどの商材の動きも活発になった。