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ゴルフウエアブランド、2017年春夏シーズン(下)
商品企画に見られる“アスレジャー”の影響

update: 2016/10/14

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スポーツテイストを採り入れ、 柄を控えめに表現した 「ダンスウィズドラゴン」

スポーツテイストを採り入れ、
柄を控えめに表現した
「ダンスウィズドラゴン」

ゴルフウエアブランドの2017年春夏展。時代によって、ゴルフウエアのスタイリングは変化している。ほかのスポーツウエアと違い、ファッション要素=汎用性が求められるためだが、その分トレンドが商品企画に反映されやすい。2017年春夏シーズンでは、スポーツテイスト──いわゆる“アスレジャー”を意識したアイテムも増えている。

汎用性の提案でスポーツテイスト

“アスレジャー”とは、アスレチック(競技)とレジャー(余暇)を組み合わせた造語で、日常着にスポーツテイストを採り入れたウエアを提案する時、コンセプトに用いられるケースが多い。日本市場では特にレディスファッションで多く使用されている(機能性素材も使われているが、日常着の範疇を超える企画ではない)。外資系ブランドを中心に、スポーツメーカーでもこの“アスレジャー”を意識した企画や提案は急速に増えている。中でもフィットネスやヨガを絡めた商品編集は、レディスを中心に盛んになっている。

ゴルフウエアでも、こうしたトレンドの影響を少なからず受けている。今年の売れ筋アイテムに、杢調のスエット地のアウターや薄手のブレーカー類などがある。従来のゴルフウエアっぽくないテイストで、むしろスポーツウエアと言った方が良いアイテムだが、昨今のゴルファーには抵抗なく受け入れられている。

「ランバン スポール」(デサント)はこうした汎用性、日常性を意識した商品群「アベニールライン」を強化・拡充中だ。見た目はアスレチックテイストで、明らかに“アスレジャー”のトレンドを意識している。“龍”や“スカル”など個性的なモチーフが持ち味の「ダンスウィズドラゴン」(ウィッツ)でも、少しおとなし目のスポーツテイストに仕上げている。