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『注目パーソン・インタビュー』
ワコール、執行役員ウエルネス事業部 松井恒夫事業部長

update: 2011/09/05

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新しいファンの開拓

ブランド20周年を記念した第3弾特別モデル

ブランド20周年を記念した第3弾特別モデル

「これからは顧客の裾野を広げていきたい。ただしこれは(顧客のボリューム層に当たる)ピラミッドの下へ広げるのではなく、横に広げていくイメージです。競技者が中心で細長い三角形だったピラミッドを横に広げていく――ゴルフ、ランニング、トレッキングなど各分野で広げてきたように、新しい分野や日常生活でも着ていただけるようにしたい。価格帯を下げて裾野を広げるということではありません。現在の製品をアピールする余地がまだまだあると思います」

しかし基本的に「CW-X」はスポーツ売り場にしか置いていないので、スポーツをやらないユーザーとの接点が少ないのが現実だ。

「ユーザーとの接点を増やすための試みの1つがスポーツブラです。スポーツをしない方も取り込むべく、婦人の肌着売り場で『CW-X』のスポーツブラを展開しています。『日常の中でちょっと運動する場合はこういった機能性のあるスポーツブラがありますよ』ということを発信している。パンフレットも作って、店頭に置いています」

スポーツブラは去年の6月からプロモーションに力を入れ始めた。1年が経過し、売り上げも2ケタ増で伸びているという。

「『CW-X』の中で、スポーツブラなどのアンダーは足を引っ張っていました。ところがプロモーションに力を入れ始めた後は売り上げが伸び始めた。お客さんのほかにも、チェーン店を中心に販売員へ向け、なぜスポーツブラが必要なのかという商品の勉強会を開きました。それが売り上げの拡大につながった。特にアンダーのカテゴリーが売り上げを伸ばしました」

新しい顧客を開拓するという意味では、直営店も効果的だ。東京では半蔵門、青山の店舗を皮切りに、現在5店舗を展開。今月、関西初の店舗を神戸・三宮に開店する予定だ。

「直営店は最初、東京の半蔵門と青山に出店。その後、銀座の三愛の地下1階、八重洲の地下街、立川のグランデュオ内へ計5店舗を出しました。9月22日には神戸・三宮のセンター街に6店舗目を出店することが決まっています。売上推移は正直、計画には至っていません。ただ少しずつでも前年から伸ばせている。半蔵門店はシャワー室を完備したショップ、青山店はショーウインドー的な要素を持っています。それぞれ地下街だとかファッションビル内など、立地特性の異なるところに出店し、どういった所で提案すべきかを検証したいと考えています。」