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デサント、石本雅敏 代表取締役社長
2年目の課題は「やり抜く力を付けること」

update: 2014/09/01

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若手社員を巻き込み、組織内の改善にも着手

社長2年目の課題は①考える力、やり抜く力を付けること、②元気な会社にすることの2つだ。①では、今期始めの4月、社内へ向けて14の経営課題を出した。全社規模で役員自らが進捗状況を把握しながら、執行役員をリーダーとして課題を解決していく。

「毎月、進捗シートを上書きする形で進み具合を報告・更新していきます。14の経営課題の中には例えば、デサントブランドをグローバル化していくだとか、北米事業の再建、中国事業のステージアップ、2020年の東京五輪の課題など、様々なものがある。最長で1年間。短いものでは半年で終わるものもある。これらは現在、表面化している課題を取り上げ、ひとつずつ解決していくための取り組みです」

「これとは別に、取締役全員で『オフサイトミーティング』という会議を始めました(第1回目は今年7月に開催)。別途、社外に会議室を借りて丸一日、中・長期のデサントの課題について話し合うというものです。出て来た課題は各役員に振り分けます。一例を挙げると、中・長期で見た場合、デサントの次の伸び代はどこかなど、あまり多くても整理できないので3つくらいを議題に挙げています」

②はもっと挨拶をしようという基本的なこと。スポーツの会社ゆえの目標設定とも言える。その中の取り組みの1つが「デサント活性化委員会」だ。入社10年目くらいまでの社員で構成する社内組織だ。

「社員8人を選出し、4人ずつ2つのチームに分け、目的別に『事業改革チーム』と『組織風土改革チーム』を作りました。『事業改革チーム』は社内のイントラネットの使い方など日々の効率改善を提言します。『組織風土改革チーム』は会議の短縮化など風土改革を提言する。『組織風土改革チーム』の提言で、6月のサッカーワールドカップの際に、早朝7時に出社して、皆で日本代表を応援しようという試みを実施した。特に若い社員にはこれからのデサントの企業文化を新しく作り、塗り替えていってほしいと思っています」

略歴 石本雅敏(いしもと・まさとし)氏 1962年生まれ。84年4月、電通入社。92年7月、Eli Lilly and Company 入社。96年3月、デサント入社。2006年4月、同社執行役員新規事業室長。08年4月、同社コーポレート企画室長。同年6月、同社取締役スタッフ部門担当。10年4月、同社スタッフ部門長。11年6月、同社常務取締役。13年6月から現職。