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ゴールドウイン、大江伸治 取締役副社長 執行役員 総合企画本部長
新中計は基本戦略を継承、欧米市場で拡販進める
マルチブランド強化、実需型ビジネスへの転換は継続

update: 2013/06/24

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海外市場はオリジナルブランドで

海外では「ゴールドウイン」ブランドを軸に 拡販を進める

海外では「ゴールドウイン」ブランドを軸に
拡販を進める

海外事業はオリジナルブランドが主力になる。ライセンスブランドの販売地域が限定されているためだ。基軸になるのはやはり「ゴールドウイン」ブランドである。

「海外事業の抜本拡大とオリジナルブランドの強化は表裏一体です。ライセンスブランドは海外で扱えないため、オリジナルブランドを強化するという事と、海外事業を拡大するということはほぼ軌を一にします。地域は、欧州と北米を徹底的に攻めます。既存のウインターに加え、北米ではウインターとクロスオーバーしているアウトドアにも焦点を当てます。アジアを忘れているわけではないのですが、われわれのリソース(資源)は限られていますから欧米とアジアを同時に攻める余力がない。優先順位をつけて取り組まざるを得ないのが実情です。また欧米は日本の相当レベルの高い商品を認知し評価してくれる目の肥えたユーザーがいる。成熟した市場でオリジナルブランドをグローバル化し、アジア地域へも拡販するという順番です。北米の活動拠点を開設する準備に取り掛かっているところです」

「ゴールドウインコリアは市場全体が飽和局面に入っていると思います。昨年は暖冬の影響で評価損を計上したため、売り上げはほぼ横ばいでしたが利益が目減りしました。今年は店頭の売りは回復していますが、今までのような右肩上がりの成長は期待できません。いかに差別化要素を打ち出して利益を確保していくかが焦点でしょう」

新中計の最終年度の売上高に占める海外比率は10%、62億円を目標にしている。10%はグローバル化を進める上で出発点と言える比率だ。アジアを含めた本格的な海外展開は次の新中計に盛り込まれるとみられる。

略歴
大江伸治(おおえ・しんじ)氏 1947年生まれ。71年4月、三井物産入社。99年7月、同社本店繊維本部長付シニアスタッフ。00年6月、ゴールドウイン常務取締役として出向。03年1月、三井物産サービス本部本部長補佐。04年4月、同社理事コンシューマーサービス事業第一本部副本部長。07年6月、ゴールドウイン取締役専務執行役員。10年4月、副社長執行役員事業統括本部長兼総合企画本部長。12年4月から現職。